宇宙開発機関とエレクトロニクス企業との、大胆なコラボです。NASAとソニーは共同で、VRシステムを利用した宇宙飛行士によるロボット操作のトレーニングに取り組みます。今回はその様子も公開されたのですが、これがなかなか興味深い研究となっています。
NASAは現在、腕を持ったヒューマノイドロボット「Robonaut 2」を開発しています。このロボットは非常に繊細な動きができるのですが、どうしても人間にはかないません。そこでNASAはソニーのVRゴーグル「PlayStation VR」を利用して、Robonaut 2を操作することを思いついたのです。
このシステムでは、トレーニングを受ける宇宙飛行士は3Dで再現されたISS(国際宇宙ステーション)の中で物を握ったり、装置を操作したり…と、様々なアクションが取れます。スティックを操作することで握る操作もできるなど、なかなか繊細な動作も可能なようです。このシステムでトレーニングすることにより、将来的にはロボットを利用した遠隔操作に役立てようというわけです。
また、実際の手元での操作がVR上に反映されるまでには一定のラグがあります。このラグは現実に起こりうるものなので、これも宇宙飛行士にとって良いトレーニングになるそうです。
近年は宇宙船の船外活動の場においても、危険な作業はロボットに任せようという試みが盛んです。将来的には、人間が船外活動をしなくてもすべてロボットが代わりにこなしてくれるかもしれませんね!
Image Credit: YouTube
■NASA taps PlayStation VR to train space robot controllers
http://www.wareable.com/vr/nasa-playstation-vr-control-space-robots-2053