インターナショナル・ローンチ・サービシズ(ILS)社は11月26日、翌27日に予定されていた、通信衛星アストラ2Gを搭載したプロトンM/ブリーズMロケットの打ち上げを延期すると発表した。新しい打ち上げ日時は未定となっている。
発表によれば、打ち上げに向けた点検中に、ブリーズM上段のジャイロに異常が検知されたという。すでにロケットは発射台に立てられていたが、ジャイロの交換のため整備棟に戻されることになり、打ち上げは最短でも2週間ほど先になるとのことだ。
なお、プロトンM本体や衛星の状態は正常とのこと、またブリーズMもジャイロ以外は正常であることから、ブリーズM全体を交換する必要はないという。
また12月12日には、ロシア政府系の通信衛星ヤマール401を搭載したプロトンM/ブリーズMの打ち上げも予定されているが、今回の延期による影響ははなく、したがって打ち上げの順番が入れ替わるだけで、ヤマール401は予定通り打ち上げられる見通しだ。
アストラ2GはルクセンブルクのSESアストラ社が運用する通信衛星で、エアバス・ディフェンス&スペース社によって製造された。打ち上げ時の質量は6,000kgほどもある大型の衛星で、設計寿命は15年が予定されている。
■ILS Proton | Astra 2G | Postponed | International Launch Services
http://www.ilslaunch.com/newsroom/news-releases/ils-proton-launch-astra-2g-satellite-postponed