三菱重工業株式会社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は10月5日14時に、「ひまわり8号」を搭載したH-IIAロケット25号機の打ち上げについて、当初の予定通り10月7日14時16分00秒に行うと発表した。

打ち上げ可能時間帯は4時間後の18時16分00秒まで確保されている。

今後の打ち上げに向けた作業予定についてはまだ公表されていないが、いつも通りであれば 6日の夜から、ロケットを組立棟から射点へと移動させるための準備作業が始まり、そして6日深夜(7日未明)に機体移動が行われるはずである。現在、種子島は台風18号の影響で荒れた天候となっているが、台風は今日中に抜ける予定で、作業に影響はないと判断された模様だ。

また万が一、7日に打ち上げができなかった場合の打ち上げ予備期間として、翌10月8日から10月31日までが確保されている。

今回の打ち上げでは、H-IIAは気象衛星「ひまわり8号」を、近地点高度約250km、遠地点高度約35,976km、軌道傾斜角22.4度の静止トランスファー軌道に送り込む。H-IIAでの静止衛星の打ち上げは、14号機の「きずな」以来、実に7年ぶりとなる。

「ひまわり8号」は気象庁が運用する気象観測衛星で、再来年に打ち上げが予定されている同型機の「ひまわり9号」と共に、現在運用されている「ひまわり6号」と「ひまわり7号」を代替する。「ひまわり6号」と「ひまわり7号」に比べ、性能が大きく向上しており、天気予報の精度改善などに役立てられるという。

打ち上げ時の質量は約3,500kgで、東経約140度の静止軌道で運用される。設計寿命は観測機器が8年以上、衛星本体は15年以上と見込まれている。