気象庁は2024年11月11日、同日4時頃から静止気象衛星「ひまわり9号」の観測に障害が発生し、一部の雲画像が提供できない状態になっていると発表しました。
それによると、可視画像以外の赤外画像・水蒸気画像・トゥルーカラー再現画像・雲頂強調画像が発表時点で提供できない状態になっています。台風や火山灰の監視など一部に影響は出ているものの、警報・注意報などの発表に支障はなく、最新の状況は随時発表するということです。
sorae編集部が気象庁ホームページ「あなたの街の防災情報」の「気象衛星ひまわり」の項目にアクセスしたところ、11日5時頃から一部の画像で東西方向にノイズのような縞模様が生じるなどして表示が乱れている様子を確認できました。なお、同日13時0分の画像では目立った表示の乱れは確認できず、障害は解消されつつある可能性もあります。
「ひまわり9号」の観測の障害については新しい情報が発表され次第お伝えします。
【追記:2024年11月12日10時20分】
気象庁は2024年11月11日夜、「ひまわり9号」の観測の障害が同日18時頃に復旧したと発表しました。それによると、赤外画像を観測する機器の温度が上昇したことが原因であると判明したため、観測機器を冷却して温度を下げる対応を実施した結果、観測データに問題がないことが確認されました。温度上昇の原因の詳細については引き続き調査を進めるということです。
ひまわり9号とは
「ひまわり9号」は8年前の2016年11月2日に「H-IIA」ロケット31号機で打ち上げられた静止気象衛星で、高度約3万6000kmの静止軌道から気象観測を行っています。衛星を製造した三菱電機によると、設計寿命は15年以上とされています。
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文・編集/sorae編集部
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