先日、滑走路への着陸に失敗したドリーム・チェイサーの初滑空飛行試験について、開発を担当しているシエラ・ネバダ社のMark Sirangelo副社長は10月29日に行われた記者会見の中で、「我々は確かに100%の成功を望んでいましたが、99%は達成したと言えるでしょう」と延べ、滑空試験としての目標は達成したとの見解を示した。
「実際、私たちが予測していたよりも好成績を残しました。これは大きな成功であると言えます」
件の試験は10月26日に行われたもので、無人のドリーム・チェイサーの試験機(ドリーム・チェイサーETA)をヘリコプターによって上空から投下、滑空飛行させ、着陸まで行わせるという内容であった。しかし、滑走路への進入までは完璧だったものの、着陸寸前に左側の着陸脚が出ないという問題が発生、グライダーである同機にとって着陸をやり直すことはできないため、そのまま左側の翼を擦る形で着陸を敢行した。
試験直後、同社は事故の詳細について多くを明かさず、また機体がひっくり返ったとの情報もあり、もはや飛行できないほど大破した可能性すら囁かれていた。しかし記者会見の中で明かされた内容によれば、確かに損傷は受けたもののそれほどひどくはなく、また実機であれば乗員区画に当たる部分への損傷は一切なく、修理も、そして再飛行も可能だとのことだ。
「我々は必要なデータを得ることができました。今回の事故が、今後の試験計画に影響を与えることはないでしょう」
また、今回問題を起こしたドリーム・チェイサーETAの着陸脚はF-5戦闘機から流用したものであり、実際に宇宙へ飛ぶドリーム・チェイサーには専用のものが使われるとも付け加えた。
■Dream Chaser Suffers Anomaly During Testing (Update) - SpaceRef Business