【更新】スペースワン、「カイロス」初号機打ち上げを実施 発射直後に爆発

スペースワンは日本時間2024年3月13日、「カイロス(KAIROS)」ロケットの打ち上げを実施しましたが、機体が爆発して打ち上げは失敗した模様です。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■打ち上げ情報:カイロス初号機

ロケット:カイロス
打ち上げ日時:日本時間2024年3月13日11時1分【失敗】
発射場:スペースポート紀伊(日本)
ペイロード:短期打上型小型衛星

カイロスはスペースワンが開発した3段式固体燃料ロケットで、今回は初号機による初飛行です。ペイロードには内閣衛星情報センターの「短期打上型小型衛星」が搭載されました。短期打上型小型衛星は日本の情報収集衛星に不測の事態が発生した際に、短期間で打ち上げ可能で一定期間代替できる小型衛星の実証研究を実施するために開発された衛星です。

カイロス初号機は3月9日に予定されていた打ち上げが一旦延期された後、日本時間2024年3月13日11時1分にスペースポートから発射されましたが、発射数秒後に爆発してロケットとペイロードは失われた模様です。ロケット打上げ応援会事務局が開設した打ち上げ応援サイト(スペースポート紀伊周辺地域協議会から委託)で案内されているテレビ和歌山のライブ配信映像では、射場のカメラが発射されたカイロス初号機を捉えた直後、別の場所に設置されているカメラが山の向こうから立ち上る白煙を捉えていました。また、別の放送局によるヘリコプターからの中継映像では、射場から発射された数秒後にロケットの機体上部付近から爆発した様子が捉えられていました。

カイロス初号機については新たな情報が発表され次第お伝えします。


【2024年3月13日19時30分更新】スペースワンは「カイロス」ロケット初号機の打ち上げ結果に関するプレスリリースを発表しました。それによると、カイロス初号機はスペースワンが掲げる5つのミッションの4段階目となる「カイロスによる人工衛星の軌道投入」を目標とした「ミッション4」の6つのステップのうち、「打上げ実施(リフトオフ)」に相当する「ステップ1」に到達。しかし、「第1段ミッション完了(1段分離・2段点火)」に相当する「ステップ2」の段階で飛行中断措置が行われたということです。同社は現在詳細な飛行データの確認を実施していると述べています。

■打ち上げ関連画像・映像

【▲ スペースポート紀伊で日本時間2024年3月13日11時1分に発射された「カイロス」初号機。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】
【▲ スペースポート紀伊で日本時間2024年3月13日11時1分に発射された「カイロス」初号機。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】
【▲ 「カイロス」初号機の発射直後に立ち上った白煙。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】
【▲ 「カイロス」初号機の発射直後に立ち上った白煙。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】
【▲ 「カイロス」初号機の発射から数分後の射場付近の様子。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】
【▲ 「カイロス」初号機の発射から数分後の射場付近の様子。テレビ和歌山のライブ配信から(Credit: テレビ和歌山/スペースポート紀伊周辺地域協議会)】

■打ち上げ関連リンク

直近のロケット打ち上げ情報

スペースワン、カイロスロケット初号機をスペースポート紀伊から打ち上げへ 事前購入制の有料見学場も開設(2024年1月30日)

 

Source

文/sorae編集部 速報班