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オービタルATK社(旧オービタル・サイエンシズ社)は2月19日、開発中の改良型アンタレス・ロケットの1号機を、2016年3月1日に打ち上げる予定であると発表した。

これは2月19日に開催された、投資家向け説明会の中で、同社CEOのDavid W. Thompson氏によって明かされたもので、公式に打ち上げ予定日付が明言されたのは今回が初となる。

現在同社では、昨年10月に発生したアンタレスの打ち上げ失敗事故を受けて、ロケットエンジンを新しくするなどの改良を施した、改良型アンタレスの開発を行っている。

Thompson氏によれば、2016年1月に改良型アンタレスの第1段の燃焼試験を行い、続いて3月1日に国際宇宙ステーションへの物資を積んだシグナス補給船を打ち上げる予定だという。その間に試験打ち上げなどは行わないとのことだ。また米航空宇宙局(NASA)も、試験打ち上げを行うようにとは求めていないという。

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改良型アンタレスに装備される新しい第1段ロケットエンジンには、ロシアのエネルゴマシュ社が製造するRD-181が採用される。RD-181はソヴィエト連邦時代に開発された高性能エンジンRD-170の派生型のひとつで、アトラスVが装備しているRD-180エンジンや、ロシアのアンガラ・ロケットのRD-191などの姉妹機にあたり、また将来的にソユーズ2.1vロケットに採用される予定のRD-193エンジンの輸出版でもある。RD-170は燃焼室やノズルが4つで1つのエンジンで、RD-180は燃焼室やノズルが2つだが、RD-191、RD-193、そしてRD-181は1つしか持たない。改良型アンタレスでは、このRD-181を2基装備することになるという。

また、従来型のアンタレスに使われていたAJ26エンジンは、ソ連で開発、製造されたNK-33エンジンを米国で改修したものだったが、RD-181はオービタルATK社が直接、エネルゴマシュ社から輸入する形になるという。このAJ26エンジンを新エンジンに換装する計画は、10月の打ち上げ失敗よりも以前から計画されていたことでもある。

この新エンジンによってアンタレスの打ち上げ能力は向上し、従来型より最大で20%ほど多くの貨物をISSに運べるようになるという。

また、従来型アンタレスの、エンジンを除いた第1段機体は、ウクライナのユージェノエ社で設計、ユージェマシュ社で製造されていたが、改良型アンタレスでも引き続き両社が設計、製造を担当するという。両社はドニプロペトローウシクにあるが、ロシア・ウクライナ紛争の影響はないとのことだ。

なお、2015年中のシグナス補給船の打ち上げは、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社のアトラスVロケットに委託することになっている。アトラスVはアンタレスよりも打ち上げ能力が大きいため、35%ほど多くの貨物をISSに運べるとのことである。

アトラスVによるシグナスの打ち上げは今年の10月に実施される予定で、また両社の契約には、例えば改良型アンタレスの開発が遅れた場合などに備え、2機目の打ち上げを行うこともオプションとして含まれているという。

 

■Orbital ATK, Inc. Overview Conference Call
http://edge.media-server.com/m/p/xysbr6si/lan/en

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