アメリカ航空宇宙局(NASA)は3月25日、一時停止していた火星探査車「マーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)=キュリオシティ」の探査活動を再開したと発表した。

発表によると、メインコンピュータ(A系統)のメモリーで問題が発生したため、「キュリオシティ」は2月28日に活動を停止し、メインコンピュータの切り替え作業(A系統→B系統)を実施した。これまで機器のチェック作業及びトラブルによるセーフモードなどの問題が発生していたが、3月21日に復旧作業が完了し、B系統での探査活動を再開したという。

高エネルギーの宇宙線や太陽フレアの影響を受けやすく、宇宙探査機のほとんどがメインコンピュータのトラブルに対応するため、予備のコンピュータを搭載している。

「キュリオシティ」は2011年11月に打ち上げられ、2012年8月に火星に着陸した。従来の火星探査車よりも大きく、計10種類の観測装置を搭載し、広範囲にわたっての探査活動ができる。また、太陽電池ではなく、原子力電池を用いることで、季節や砂塵の影響を受けずに活動することも可能だ。

 

■Curiosity Resumes Science Investigations
http://www.nasa.gov/mission_pages/msl/news/msl20130325.html