ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)社と米航空宇宙局(NASA)は1月29日、この日に予定されていた、カリフォーニア州ヴァンデンバーグ空軍基地からのデルタIIロケットの打ち上げについて、強風により延期すると発表した。

当初の予定では、ロケットは太平洋標準時2015年1月29日6時20分(日本時間2015年1月29日23時40分)に打ち上げることを目指し、カウントダウン作業が進められていたものの、高層の風速が規定を超えていたため、延期される決定が下された。

新しい打ち上げ日時は、太平洋標準時2015年1月30日6時20分(日本時間2015年1月30日23時40分)に設定されている。打ち上げが可能な時間帯は3分間のみである。現在の天気予報では、90%の確率で打ち上げに適した天候になるとされる。

今回打ち上げられるのは、NASAの地球観測衛星SMAPである。SMAPは地球の土壌に含まれる水分を観測することを目的とした衛星で、Lバンドの電波を使う合成開口レーダーとパッシヴ放射計を装備し、直径6mの傘のようなアンテナを持つ、ユニークな姿をしている。SMAPという名前はSoil Moisture Active Passive(土に含まれる水分を能動的、受動的に観測)頭文字から取られている。高度685km、軌道傾斜角98.1度の軌道を回り、8日ごとに同じ地点の上空を通過する。3年間にわたって運用され、地球の全球の観測を行う。

デルタIIロケットは昨年7月ぶりの打ち上げとなる。デルタIIは引退が迫っており、今回を含めて在庫は3機とされ、その打ち上がる姿が見られる、貴重な機会となる。

 

■JPL | News | SMAP Earth Mission Launch Postponed 24 Hours
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