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小惑星「リュウグウ」を目指して飛行している小惑星探査機「はやぶさ2」が2015年12月3日、地球スイングバイを実施した。

2014年12月3日に打ち上げられた「はやぶさ2」は、この1年間は地球の軌道と似た軌道を飛び、太陽の周りを公転していた。そして、ちょうど1年後となる12月3日に地球に接近し、地球の重力を利用してリュウグウに向かう軌道に乗るための地球スイングバイを実施した。

地球への最接近時刻は2015年12月3日19時8分ごろで、その後19時28分ごろには「はやぶさ2」から電波が届き、探査機が生きていることが確認された。このあと、探査機や搭載機器の状態が正常かどうかの確認が行われる。

スイングバイの結果、計画通りの軌道に入ったかどうかは今後1週間ほどをかけて確認作業が行われることになっている。成否の発表は12月10日以降に行われる予定。無事に成功していれば、「はやぶさ2」はリュウグウに向かう軌道に乗っていることになる。

スイングバイを行うためには、事前に正確な軌道に入っている必要があり、JAXAではそのための軌道修正を11月3日と11月26日に実施。その結果、「はやぶさ2」が計画通りの軌道に乗っていることが確認されている。スイングバイ時にはエンジン噴射などは行わないため、よほどのことが起きない限りは、成功する見込みである。

Image Credit: JAXA/池下章裕