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こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)で観測した銀河団「エイベル(Abell)209」です。

くじら座の方向、約28億光年先にあります。

金色に輝く楕円銀河や青色の渦巻腕(渦状腕)を持つ渦巻銀河をはじめ、ここには銀河団に属する100以上の銀河が捉えられています。

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した銀河団「エイベル(Abell)209」(Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Postman, P. Kelly)
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した銀河団「エイベル(Abell)209」(Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Postman, P. Kelly)】

しかし、エイベル209にはハッブル宇宙望遠鏡でも捉えられないものがあります。

たとえば、高温のガス。何も無さそうに見える銀河間の空間は、X線観測でしか見えない高温ガスで満たされています。

それに、電磁波では観測できない暗黒物質(ダークマター)。銀河団における暗黒物質の分布は、銀河団の質量が時空をゆがませることで生じた重力レンズ効果(※)を分析することで、間接的に調べることができます。

ハッブル宇宙望遠鏡による銀河団の観測は、宇宙の進化を読み解く理論を検証する上で重要なのです。

この画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、ESA=ヨーロッパ宇宙機関から2025年7月7日付で公開されました。

※…地球と遠方の天体の間にある別の天体の質量によって時空間がゆがみ、遠方の天体を発した光の進む向きが地球に届くまでの間に変化することで、遠方の天体の像がゆがんだり拡大して見えたりする現象のこと。銀河団による重力レンズ効果を調べると、銀河団の質量の大半を占める暗黒物質の分布を知ることができます。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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参考文献・出典