
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
今回紹介するのは、2006年8月にハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ(ACS)で撮影された準惑星エリス(Eris)とその衛星ディスノミア(Dysnomia)の画像。中央の明るい光点がエリスで、その左やや下にある小さな光点がディスノミアです。

エリスの直径は約2326kmで、ディスノミアは約700kmと推定されています。エリスは太陽に最も近づく時でも約38天文単位(※)、最も離れる時には約94天文単位にも達する楕円軌道を公転しています。これは地球から太陽までの距離の94倍にあたり、ハッブル宇宙望遠鏡でもこのような光の点としてしか捉えることができません。逆に言えば、大気の影響を受けない宇宙空間からの観測だからこそ、これほど遠い天体を鮮明に検出できたとも言えます。
※…1天文単位(au)は約1億5000万km、太陽から地球までの平均距離に由来。
エリスは2005年1月5日、カリフォルニア工科大学のマイケル・ブラウン博士らの研究チームによって発見されました。もともとは2003年10月にパロマー天文台で取得されていた観測データの再分析によるもので、発見の公表は2005年7月29日のことです。エリスは太陽系の準惑星の中では大きさ(直径)では冥王星に次いで2番目に大きい天体ですが、質量は冥王星よりも約27%大きく、既知の準惑星の中で最も重い天体でもあります。
また興味深いのは、2023年に発表された研究でエリスの氷の外殻が予想よりも"柔らかい"可能性が指摘されたことです。潮汐力による内部加熱で氷の殻に対流が生じているとみられ、太陽から遠く離れた極寒の世界にも、想像以上に活発な活動が起きているのかもしれません。
現在のところエリスに接近した探査機はなく、この画像はエリスを鮮明に捉えた数少ないもののひとつと言えます。

編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- UCSC - Dwarf planet Eris is squishier than expected
- Nimmo and Brown - The internal structure of Eris inferred from its spin and orbit evolution (Science Advances)










