JAXA(宇宙航空研究開発機構)は日本時間2026年10月20日に「H3」ロケット10号機の打ち上げを実施しました。搭載されていた火星衛星探査計画「MMX」の探査機について、JAXAは所定の軌道に投入したことを確認したと発表しています。
打ち上げに関する情報は以下の通りです。
打ち上げ情報:H3ロケット10号機
・ロケット:H3ロケット(H3-24L)
・打ち上げ日時:日本時間 2026年10月20日4時41分03秒
・発射場:種子島宇宙センター大型ロケット発射場(日本)
・ペイロード:火星衛星探査機「MMX」
日本時間2026年10月20日4時41分03秒に種子島宇宙センターを飛び立ったH3ロケット10号機は、リフトオフ1分56秒後と1分58秒後に固体燃料ロケットブースター「SRB-3」を2本ずつ分離(※リフトオフからの経過時間はJAXA発表の速報値、以下同様)。リフトオフ4分53秒後には1段目エンジンが燃焼を停止し、その7秒後に1段目と2段目が分離されました。
その後、2段目エンジンはリフトオフ5分13秒後から10分36秒後にかけて第1回燃焼、リフトオフ1時間03分58秒後から1時間10分23秒後にかけて第2回燃焼を実施。リフトオフ1時間11分13秒後に「MMX」を分離し、打ち上げは成功しました。
火星衛星探査機「MMX」について
MMXは、火星の衛星「フォボス」に着陸して表面の物質を採取し、地球へ持ち帰ることを目指すミッションです。火星の衛星からのサンプルリターンが実現すれば世界初となります。
フォボスは火星の表面から約6000kmを公転する直径約20~30kmの小さな天体で、本格的な探査がまだ行われていないことから、「太陽系で最も重要な未踏峰」と呼ばれることもあるとJAXAは述べています。
MMX探査機はフォボスへ2回着陸し、10g以上のサンプル採取を目指します。JAXAによると、火星圏への到着は2027年8月、地球への帰還は2031年7月の予定で、サンプルを収めたカプセルは小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」と同様にオーストラリアで回収される計画です。
- 火星衛星探査機「MMX」いよいよ出発へ JAXAがH3ロケット10号機の打ち上げ日時を決定(2026年10月19日)
世界初となる火星の衛星からのサンプルリターンを成し遂げることができるか。5年間にわたるミッションの成果が大いに期待されます。
H3ロケット初の惑星探査ミッション打ち上げ
今回飛行したH3ロケット10号機の機体形態は、1段目エンジン「LE-9」を2基、SRB-3を4本装着し、ペイロード(搭載物)を覆うフェアリングに長さ16.4mの「ロングフェアリング」を採用した「H3-24L」です。
LE-9が2基・SRB-3が4本の“24形態”は、2025年10月に新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」を打ち上げた7号機の機体形態「H3-24W」に続いて2回目ですが、ロングフェアリングを採用したH3-24Lは今回が初の飛行でした。また、MMXはH3ロケットが惑星間空間へとペイロードを打ち上げる初のミッションとなりました。
なお、H3ロケットは2025年12月に8号機の打ち上げが失敗したものの、2026年6月の6号機、同年8月の9号機に続き、今回の10号機まで3回連続で打ち上げに成功しています。特に今回は、2025年に運用を終えた「H-IIA」ロケットがこれまで担ってきた月・惑星探査ミッションの打ち上げを、H3ロケットが初めて担う打ち上げとなりました。
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文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部























