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クルーの発表から2年半、アメリカ主導の有人月探査計画「Artemis(アルテミス)」における初の有人ミッション「Artemis II(アルテミス2)」の具体的なスケジュールが見えてきました。

NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年9月23日に開催したArtemis IIに関する記者会見にて、打ち上げが早ければ2026年2月5日、遅くとも2026年4月までに行われる予定であることを明らかにしました。

Orion宇宙船初の有人飛行 着陸はせずに月周辺を飛行して帰還

「Artemis II(アルテミス2)」ミッションに向けて準備が進められているNASAの「Orion(オリオン)」宇宙船(Credit: NASA)
【▲ 「Artemis II(アルテミス2)」ミッションに向けて準備が進められているNASAの「Orion(オリオン)」宇宙船(Credit: NASA)】

Artemis計画は月面での持続的な探査活動や将来の有人火星探査を見据えた取り組みです。アメリカにとって1960~70年代に実施された「アポロ計画」以来となる有人月面探査が実施される予定で、月の南極の永久影に埋蔵されているとみられる氷(水の氷)の探査などが行われます。

2022年11月~12月にはNASAの新型宇宙船「Orion(オリオン、オライオン)」の無人飛行試験にあたる「Artemis I(アルテミス1)」ミッションが実施され、成功裏に終了しました。

続くArtemis IIはOrionの有人飛行試験にあたるミッションです。有人月面着陸は行われませんが、Orionは1972年12月の「アポロ17号」以来およそ半世紀ぶりに、月周辺を有人で飛行する宇宙船となります。ミッション期間は約10日間です。

「Artemis II(アルテミス2)」ミッションのクルー。左から:NASAのReid Wiseman(リード・ワイズマン)宇宙飛行士、NASAのVictor Glover(ビクター・グローバー)宇宙飛行士、NASAのChristina Hammock Koch(クリスティーナ・コック)宇宙飛行士、CSAのJeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)宇宙飛行士(Credit: NASA/Frank Michaux)
【▲ 「Artemis II(アルテミス2)」ミッションのクルー。左から:NASAのReid Wiseman(リード・ワイズマン)宇宙飛行士、NASAのVictor Glover(ビクター・グローバー)宇宙飛行士、NASAのChristina Hammock Koch(クリスティーナ・コック)宇宙飛行士、CSAのJeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)宇宙飛行士(Credit: NASA/Frank Michaux)】

クルーはコマンダーを務めるNASAのReid Wiseman(リード・ワイズマン)宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのVictor Glover(ビクター・グローバー)宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるNASAのChristina Hammock Koch(クリスティーナ・コック)宇宙飛行士とCSA=カナダ宇宙庁のJeremy Hansen(ジェレミー・ハンセン)宇宙飛行士の4名です。

Artemis IIミッションについて、詳しくはクルー発表当時の記事もご覧ください。

また、2025年9月24日に開催されたArtemis IIクルーの記者会見にて、このミッションで飛行するOrionが「Integrity(インテグリティ)」と命名されたことが発表されました。integrityは「誠実」「正直」「高潔」を意味する言葉で、ミッションに不可欠な多くの人々の間に築かれた信頼、敬意、率直さ、謙虚さを体現しているということです。

なお、2027年中盤の実施が計画されている次のミッション「Artemis III(アルテミス3)」では、いよいよ有人月面着陸が行われます。2名の宇宙飛行士が月の南極付近に着陸し、約1週間の探査活動を行う予定で、ミッション全体の期間は約30日間にわたります。

有人月面探査は中国も計画を進めていて、2030年までに最初の有人月面着陸を目指しているとされています。アメリカにとっては“月へ戻る”ための大きな一歩となるArtemis II、早ければ4か月ほど後に始まるミッションの成否が注目されます。

 

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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