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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:ESA/Hubble)

今回紹介するのは、いっかくじゅう座の方向約2万光年先にある変光星「いっかくじゅう座V838星」(V838 Monocerotis、以下V838星)が最大に膨張した際の大きさを、太陽系と比較した模式図です。この画像はESA/Hubbleから2003年3月26日付で公開されています。

いっかくじゅう座V838星が最大に膨張した際の大きさを太陽系と比較した模式図。巨大な赤い球で表されたV838星は木星の公転軌道に匹敵するサイズで描かれており、その下に小さく配置された太陽系の惑星軌道との圧倒的なスケールの違いが示されている。(Credit: NASA, ESA and A. Feild (STScI))
【▲ いっかくじゅう座V838星が最大に膨張した際の大きさを太陽系と比較した模式図。巨大な赤い球で表されたV838星は木星の公転軌道に匹敵するサイズで描かれており、その下に小さく配置された太陽系の惑星軌道との圧倒的なスケールの違いが示されている。(Credit: NASA, ESA and A. Feild (STScI))】

V838星は2002年1月に突如として増光し、一時的に太陽の約60万倍もの明るさに達して天の川銀河で最も明るい星のひとつとなりました。通常の新星(nova)であれば外層を吹き飛ばして高温の中心核がむき出しになりますが、V838星はそうはなりませんでした。外層を保ったまま急速に膨張し、表面温度はむしろ低下。干渉計による直接測定の結果、星の光球(表面)の半径は太陽の約1570倍にまで達したことがわかっています。増光時の光が周囲の塵に反射して広がる「光のこだま(ライトエコー)」もハッブル宇宙望遠鏡で繰り返し撮影されていますが、冒頭の模式図はそうした見かけの広がりではなく、V838星の光球そのものの物理的な大きさを太陽系と比較したものです。

これは木星の公転軌道半径に匹敵するサイズで、もし太陽の位置にV838星を置いたとしたら、水星、金星、地球、火星はおろか、木星軌道付近に達するほどのサイズになります。

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私たちの太陽も約50億年後には赤色巨星へ進化し、水星や金星をのみ込むほど膨張して、地球軌道付近にまで達する可能性があるとされています。しかし、V838星が一時的に示した膨張は、それをさらに上回る規模でした。木星軌道に迫るその巨大さは、恒星の世界で起こりうる現象の凄まじさを物語っています。

2004年2月に撮影された「いっかくじゅう座V838星」(Credit: NASA and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI) )
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したいっかくじゅう座V838星の光のこだま(ライトエコー)。中央の赤い輝きがV838星本体です。模式図は、このV838星の実際の大きさと太陽系を比較したもの(Credit: NASA, ESA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA))】

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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