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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:ESO)

今回紹介するのは、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が2011年12月14日に公開した、天の川銀河の中心へ接近するガス雲のシミュレーション画像です。公開当時、この天体はESOの発表で単に「ガス雲」などと表現されていましたが、後の観測研究では「G2」と呼ばれるようになります。

天の川銀河中心の超大質量ブラックホールへ接近したガス雲が崩壊した場合の2021年の姿を描いたシミュレーション。ガス雲は後に「G2」と呼ばれるようになった。赤い線はガス雲、青い線は周囲の恒星の軌道を示す(Credit: ESO/MPE/Marc Schartmann)
【▲ 天の川銀河中心の超大質量ブラックホールへ接近したガス雲が崩壊した場合の2021年の姿を描いたシミュレーション。ガス雲は後に「G2」と呼ばれるようになった。赤い線はガス雲、青い線は周囲の恒星の軌道を示す(Credit: ESO/MPE/Marc Schartmann)】

画像中央付近には、超大質量ブラックホール「いて座A*(Sgr A*)」が位置しています。炎のように描かれている部分は、ガス雲がブラックホールへ接近し、強い重力によって引き伸ばされた後の残骸です。また、赤い線はガス雲がたどる軌道を示しています。

周囲に描かれた恒星は、青い線で示された軌道に沿って、いて座A*の周りを公転しています。画像は2011年当時の配置ではなく、ガス雲が予想通りに崩壊した場合の2021年の位置関係を表したものです。

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ガス雲の質量は地球の約3倍と見積もられていました。ESOによると、約7年間にわたる観測で速度はほぼ2倍に増加し、時速800万km以上に達したといいます。いて座A*へ近づくにつれて、その強い重力によって加速していたのです。

2011年当時、研究チームはガス雲がブラックホールの潮汐力によって引き伸ばされ、数年以内に完全に崩壊すると予測していました。また、ガスの一部がいて座A*へ流れ込めば、X線などの放射が強まる可能性もあると考えられていました。

予想に反して最接近を切り抜けた

その後、軌道の予測が更新され、G2は2014年5月にいて座A*へ最接近しました。

しかし、ESOが2015年に発表した観測結果では、G2は予想されたほど大きく引き伸ばされず、最接近の前後も比較的まとまった状態を保っていました。2015年の発表時点では、いて座A*にもG2の接近にともなう明確な活動の増加は確認されていませんでした。

この結果を報告した研究チームは、G2は中心核を持たずに漂う単独のガス雲ではなく、若い恒星がガスや塵に包まれた天体である可能性が高いと推定しました。

一方で、G2をより大きなガスの流れに含まれる高密度な部分とする研究もあり、その正体については複数の解釈が提案されています。

 

編集/sorae編集部

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参考文献・出典

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