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CMSA(中国載人航天工程弁公室)は2026年2月27日、2026年の有人宇宙飛行計画を発表しました。発表によると、2026年は有人ミッション2回と貨物補給ミッション1回を実施する予定です。

神舟23号では乗組員のうち1名が中国初となる約1年間の長期滞在実験を行うほか、神舟24号にはパキスタン人宇宙飛行士がペイロードスペシャリスト(搭乗科学技術者)として搭乗する計画です。

宇宙船「神舟21号」を搭載して打ち上げられた「長征2号F」ロケット(Credit: CMSA)
【▲ 参考画像:宇宙船「神舟21号」を搭載して打ち上げられた「長征2号F」ロケット(Credit: CMSA)】

神舟23号:中国初の1年間長期滞在実験

神舟23号は2026年4〜5月頃に打ち上げが予定されています。3名の乗組員のうち1名は、後続の神舟24号と交代した後もCSS(中国宇宙ステーション)「天宮」に残留し、約1年間の長期滞在実験を実施します。

天宮は2022年末に完成して以来、約6か月ごとにクルーが交代する運用体制を続けてきました。NASAとロスコスモスはISS(国際宇宙ステーション)で1年間ミッションを複数回実施していますが、中国にとっては今回が初の試みです。CMSAはこの実験について、将来の月面基地や有人火星探査といった深宇宙探査に向けた、人体への影響に関するデータ収集を目的としていると説明しています。

神舟24号:パキスタン人飛行士が天宮初の外国人に

神舟24号は2026年10〜11月頃の打ち上げが見込まれており、パキスタン人宇宙飛行士1名がペイロードスペシャリストとして搭乗する予定です。実現すれば、天宮に滞在する初の外国人宇宙飛行士となります。

中国とパキスタンは2025年2月28日に宇宙飛行士の選抜・訓練に関する協力協定を締結しました。パキスタンのISPR(軍広報部門)は2026年2月7日、SUPARCO(パキスタン宇宙高層大気研究委員会)が中国側と共同で実施した医療・心理・適性評価を経て、2名の候補者が第2次選抜を通過したと発表。両候補は北京の宇宙飛行士訓練センターで約6か月間の訓練を受け、最終的に1名が搭乗者として選ばれる予定です。

天宮ではクルー交代の際に約5日間にわたり6名が同時に滞在する運用が行われており、パキスタン人飛行士の滞在もこの期間に相当します。短期間ではあるものの、パキスタンのための科学実験やアウトリーチ活動を行うとされています。

香港・マカオ出身の宇宙飛行士も飛行の可能性

CMSAは2024年6月に完了した第4期宇宙飛行士選抜で、香港・マカオ特別行政区からペイロードスペシャリストを選出したことを明らかにしています。今回の発表では「2026年中の飛行も可能」と示唆されており、初の香港・マカオ出身宇宙飛行士の誕生が期待されています。

2030年までの有人月面着陸へ向けた開発状況

CMSAは同日の発表で、2030年までの有人月面着陸に向けた開発状況も報告しました。主要な飛行機器である長征10号ロケット、夢舟(Mengzhou)有人宇宙船、攬月(Lanyue)月着陸船の開発は順調に進んでおり、これまでに夢舟のゼロ高度脱出試験(2025年6月)、攬月の着陸・離陸試験(2025年8月)、長征10号の係留燃焼試験(2025年8月・9月の計2回)が完了。さらに2026年2月11日には夢舟の最大動圧飛行中断試験と長征10号の低高度実証試験にも成功しています。

2026年は文昌宇宙発射場における月ミッション用の施設・設備建設や、追跡・遠隔測定・指令・通信システム、着陸地点の整備など、地上インフラの構築に注力するとしています。

天宮の運用実績が長期ミッションと国際協力を支える

CMSAの発表によると、天宮が応用・発展段階に入って以降、6回の有人ミッションで計18名の宇宙飛行士が長期滞在を行い、13回の船外活動と267件の科学プロジェクトを実施してきました。こうした運用実績の積み重ねが、今回の1年間滞在ミッションや国際協力の拡大、そして有人月面着陸計画を支える基盤となっています。

 

 

文・編集/sorae編集部

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参考文献・出典