
(引用元:ESA/Hubble)
今回紹介するのは、ESA/Hubbleから2004年2月2日に公開された太陽系外惑星「HD 209458b」の想像図です。ペガスス座の方向約150光年先にあるこの惑星から、酸素や炭素を含む大気が宇宙空間へ流出する様子が描かれています。

画面中央にあるのがHD 209458bです。直径は木星の約1.3倍、質量は木星の約0.7倍(地球の約220倍)で、主星であるHD 209458から約700万km離れた軌道を約3.5日で一周しています。これは水星と太陽の距離の約8分の1に相当し、HD 209458bの大気は約1000℃まで加熱されています。このように主星のすぐそばを公転する巨大ガス惑星は「ホットジュピター」と呼ばれます。
画像では土星のような環を思わせる構造が描かれていますが、ESA/Hubbleはこの画像ついて、酸素と炭素を含む大気がラグビーボールのような楕円体状に広がる様子を表現したものと説明しています。
画像が制作された背景
この想像図は、ハッブル宇宙望遠鏡がHD 209458bの上層大気から酸素と炭素を検出した成果をもとに制作されました。研究チームは2003年10月と11月、HD 209458bが主星の手前を横切る「トランジット」を4回観測しました。その際、惑星の大気を通過した主星の光を調べたところ、酸素と炭素が存在する証拠が見つかりました。
HD 209458bでは、2001年に大気中のナトリウム、2003年には上層大気から流出する水素も検出されています。水素の流出量は毎秒1万トン以上で、ガスが吹き飛ばされる速度は時速3万5000kmを超えると見積もられました。さらにこの観測によって、水素とともに酸素や炭素も宇宙空間へ運び去られていることが明らかになりました。
編集/sorae編集部
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参考文献・出典
- ESA/Hubble - Oxygen and carbon discovered in extrasolar planet atmosphere “blow-off”
- ESA/Hubble - First Detection of Oxygen and Carbon in the Atmosphere of an Extrasolar Planet
- A. Vidal-Madjar et al. - Detection of Oxygen and Carbon in the Hydrodynamically Escaping Atmosphere of the Extrasolar Planet HD 209458b(Astrophysical Journal Letters)










