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宇宙空間と宇宙船をつなぐ「エアロック」。急激な気圧変動を防ぐために設置される機構ですが、ここにも民間企業が進出します。NASAは米ナノラック社による、初となる商業エアロックのISS(国際宇宙ステーション)への設置を認めました。設置は2019年のいずれかの時期となる予定です。
 
ナノラックは2009年に設立された会社で、これまで低軌道における小型人工衛星の放出を行ってきました。同社の放出機構は日本の実験棟「きぼう」のエアロックからロボットアームを使って展開されるのですが、同社はより大きなエアロックを望んでいたのです。また、エアロックの使用回数が制限されていることも問題でした。
 
しかしナノラックが独自のエアロックを獲得すれば、より多くの、そして大きな人工衛星やペイロードの放出が可能になります。
 
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ナノラックはボーイングと協力し、エアロックを開発します。同機構はアルミニウム製のドーム状の形状となり、その容量はなんときぼうのエアロックの約5倍。冷蔵庫ほどの物体が通過可能です。また多数の衛星を一気に、効率的に放出することも可能になります。さらに、宇宙空間での実験用途にも利用される予定です。
 
ナノラックのエアロックはトランクウィリティー・モジュールに設置される予定です。また人工衛星やペイロードの放出にはロボットアームの「カナダアーム2」が利用されることになります。
 
膨らむ宇宙の家こと「ビゲロー膨張式拡張モジュール『BEAM』」が設置されるなど、ますます民間企業との協力が進められるISS。そしてその施設自体でさえ、2020年代の半ばに民間企業への譲渡が予定されています。じょじょにその性質を変えつつあるISSが宇宙開発にどんな貢献をするのか、今後が楽しみです。
 
Image Credit: NASA
■The first commercial air lock is coming to the International Space Station
http://www.theverge.com/2017/2/6/14521392/nanoracks-international-space-station-commercial-airlock
■ISS set for first commercial airlock for external payloads and cubesats
https://www.nasaspaceflight.com/2017/02/iss-set-first-commercial-airlock-external-payloads-cubesats/

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