米航空宇宙局(NASA)は8月5日、フロリダ州のケネディ宇宙センターで建設中の、ファルコン・ロケット用の格納庫と、第39A発射台とをつなぐ道路が完成したと発表した。

ケネディ宇宙センターの第39A発射台は、かつてアポロを月に送ったサターンVロケットや、スペース・シャトルの打ち上げに使われていた場所で、シャトル引退後はスペースX社にリースされている。同社はこの歴史的な発射台を、「ファルコン9」ロケットによる有人宇宙船「ドラゴンV2」の打ち上げと、超大型ロケット「ファルコン・ヘヴィ」の打ち上げ場所として使うため、改修工事を続けている。

この改修によって、まず発射台の近くに、ロケットの組み立てや、宇宙船や人工衛星の搭載などを行うための格納庫「HIF」(Horizontal Integration Facility)が新たに建設され、また第39A発射台もファルコンに合わせて改修される。さらにその周辺にも、燃料のケロシンを貯蔵するタンクなど、新しく造られる設備もある。

今回完成したのはHIFと発射台とをつなぐ道路で、いずれはこれを使い、ファルコン9やファルコン・ヘヴィが発射台へと運ばれることになる。なお、ファルコン9は車輌で、ファルコン・ヘヴィは鉄道を使って運ばれる形式になる。

現在のところ、ファルコン・ヘヴィの打ち上げは2016年以降に、またドラゴンV2宇宙船を載せたファルコン9の打ち上げは2017年以降に行われる予定となっている。

なお、シャトルを打ち上げていたもう一つの第39B発射台は、NASAの超大型ロケット「SLS」を打ち上げるための改修工事が行われている。

 

■SpaceX Completes Road to Launch Pad | Commercial Crew Program
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2015/08/05/spacex-completes-road-to-launch-pad/