7月3日の打ち上げに向け、「プログレスM-28M」補給船の準備が着々と進められている。プログレス補給船の打ち上げは、前号機「プログレスM-27M」が打ち上げ失敗で失われて以来初となり、物資の補給のためにも、またロシア宇宙開発の信頼性回復のためにも、重要な打ち上げとなる。

プログレスM-28Mには水や食料品、日用品、ISS内の機器の予備部品など、約2400kgの補給物資が搭載されている。補給船はすでに組み立てや試験を終え、25日には打ち上げ時に周囲の大気から船を守るためのフェアリングの中に収められた。このあと打ち上げを担う「ソユーズU」ロケットと結合される。

現時点で打ち上げは、モスクワ時間2015年7月3日7時52分(日本時間2015年7月3日13時52分)に予定されている。

前号機のプログレスM-27Mは4月28日に打ち上げられたが、ロケットと補給船の両方が関係する問題により失敗に終わり、5月8日に、補給物資と共に大気圏に再突入した。

今回の打ち上げでは、4月の失敗の原因となった「ソユーズ2.1a」ロケットではなく、旧型の「ソユーズU」ロケットが使用されるため、直接的な飛行再開とはならないが、プログレスM-27Mの失敗で失われた物資を補給するためにも、またロシア宇宙開発の信頼性回復のためにも、重要な意味を持つ打ち上げとなる。

また無事に打ち上げが成功すれば、7月23日に予定されている、 オレッグ・コノネンコ宇宙飛行士(ロスコスモス)、チェル・リングリン宇宙飛行士(NASA)、そして宇宙航空研究開発機構(JAXA)の油井亀美也宇宙飛行士を乗せた「ソユーズTMA-17M」宇宙船の打ち上げに向けて、道が開かれることにもなる。

 

■РОСКОСМОС: УСТАНОВЛЕН ГОЛОВНОЙ ОБТЕКАТЕЛЬ НА ТГК «ПРОГРЕСС М-28М»
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