ロシアのRKTsプラグリェース社は4月16日、ヴァストーチュヌィ宇宙基地から打ち上げられる、初の「ソユーズ2-1a」ロケットの組み立てを開始すると発表した。ロケットは6月にも完成し、ヴァストーチュヌィ宇宙基地へと送られるという。
これは関係者らが集まって開催された会議の中で決定されたもので、現時点で予定に遅れはなく、またロケットの上段「ヴォールガ」や衛星フェアリングなども予定通り準備が進められており、今年12月にも、ヴァストーチュヌィ宇宙基地から初のソユーズ2-1aの打ち上げが可能になるという。
ヴァストーチュヌィ宇宙基地は、ロシア極東のアムール州で建設が進められている新しい宇宙基地で、有人宇宙船や中型衛星の打ち上げに使われる予定のソユーズ2ロケット・シリーズと、大型衛星の打ち上げに使うことが予定されている「アンガラ」ロケットの発射台が建設される。完成すれば、現在カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の機能を引き継ぎ、静止衛星や有人宇宙船の打ち上げ場所として使われることが計画されている。
バイコヌール宇宙基地はもともとソヴィエト連邦内にあったが、1991年12月25日にソ連が崩壊したことでカザフスタン共和国のものになり、バイコヌール宇宙基地を引き続き利用するため、ロシアはカザフスタンに対して、年間100億円以上もの賃料を払い続けることになっている。ヴァストーチュヌィ宇宙基地が完成すれば、カザフスタンに依存することなくロケットの打ち上げが可能となる。
だが、同宇宙基地の建設を巡っては、汚職や電気料金の未払いが起きていると伝えられており、また労働者への給与未払いと、それによるストライキが行われていることも報じられている。
しかし今回の発表によれば、ソユーズ2用の発射台は今年7月にも完成する見込みであり、今年中の打ち上げは可能だという。
■РКЦ Прогресс Пресс-релиз от 17 апреля 2015 года
http://samspace.ru/news/press_relizy/5766/