史上初の冥王星探査を目指す探査機ニュー・ホライズンズが、冥王星への接近に備えた最初の段階に入った。米航空宇宙局(NASA)・ジェット推進研究所(JPL)が1月15日に発表した。

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ニュー・ホライズンズは2006年1月19日に地球から旅立ち、冥王星を目指して9年間にわたって宇宙を航行し続けている。冥王星はこれまで、地上の望遠鏡や宇宙に浮かぶハッブル宇宙望遠鏡によってしか観測が行われたことがなく、探査機が接近して詳細に観測が行われたことはない。打ち上げ後、探査機は火星軌道、小惑星帯を通過し、2007年2月28日に木星をスイング・バイし、さらに加速した。続いて土星、天王星の軌道を通過し、2014年8月25日には海王星の軌道を通過している。

その後、探査機は機器などを温存するために冬眠状態に入り、2014年12月に再起動され、今回の接近に向けた最初の段階への突入に備え、探査機と運用チームは準備を行った。

そして1月25日には冥王星の撮影が行われる予定だ。今はまだ、冥王星はカメラのドット程度の小ささでしか写らないものの、航行コースの修正に役立てられるという。

今後は、2015年2月ごろから観測機器を使った冥王星の観測を本格的に開始される予定だ。そして徐々に接近し、2015年7月14日に冥王星と衛星カロンに最接近する。通過後は、データを地球に送信しつつ、太陽系外縁のエッジワース・カイパーベルト天体の探査にも挑む。そしてゆくゆくはヴォイジャー1のように太陽圏を脱出し、星間空間を旅する予定となっている。

 

■JPL | News | NASA's New Horizons Begins First Stages of Pluto Encounter
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.php?feature=4445

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