中華人民共和国は12月7日、ブラジルと共同開発した地球観測衛星CBERS-4を載せた、長征四号乙ロケットの打ち上げに成功した。CBERS-4は昨年打ち上げに失敗したCBERS-3の同型機で、今回の打ち上げ成功で無事雪辱を果たした。
ロケットは中国標準時2014年12月7日11時26分(日本時間2014年12月7日12時26分)、山西省にある太原衛星発射センターの9号発射施設から離昇した。
中国政府や国営メディアは打ち上げ成功と発表、また米国の宇宙監視用レーダーも、高度約750km、軌道傾斜角98.55度の太陽同期軌道に衛星が投入されていることを確認しており、打ち上げ成功が裏付けられている。
CBERS-4は、中国のCRESDA(China Centre for Resources Satellite Data and Application)と、ブラジルの国立宇宙研究所(INPE, Instituto Nacional de Pesquisas Espaciais)によって共同開発された地球観測衛星だ。CBERSとはChina-Brazil Earth Resources Satelliteの頭文字から付けられている。得られたデータは、主に国土や林業、水利、農業、環境保護などの観測や計画、管理に使用されるという。
両国は90年代から地球観測衛星に関して協力関係を続けており、1999年にCBERS-1が、2003年にCBERS-2が、そして2007年にはCBERS-2Bが打ち上げられている。2013年には、先代から大きく性能が上がったCBERS-3が打ち上げられたが、ロケットの打ち上げに失敗により失われている。今回打ち上げられたCBERS-4は、その3の同型機だ。
衛星本体は中国空間技術研究院(CAST)が製造し、観測機器は中国側が2基、ブラジル側が2基を提供している。打ち上げ時の質量は1,980kgで、設計寿命は3年が予定されている。
今回の打ち上げ成功で、長征ロケット・シリーズの打ち上げは通算200機となった。
■中巴地球资源卫星04星发射成功_要闻_新闻_中国政府网
http://www.gov.cn/xinwen/2014-12/07/content_2787692.htm