三菱重工と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月2日20時40分、小惑星探査機「はやぶさ2」を搭載したH-IIAロケット26号機を、ロケット組立棟(VAB)から射点へと移動させる作業について、予定通り実施するとの決定を下した。

現在ロケットは、種子島宇宙センター内のロケット組立棟(VAB)の中にいる。このあとVABの扉が開かれ、12月3日0時ごろから射点へ移動させる作業が始まる予定だ。

ロケットは移動発射台に載せられた状態で、さらにドーリーという専用の輸送車両に搭載されて移動する。VABと射点との距離は約500mで、時速約2kmというゆっくりとした速度で輸送される。所要時間は約30分ほどだ。

到着後からは、ロケットに推進剤や電力、空調などを供給するため、地上設備と配管や配線で接続する作業が始まる予定となっている。それが完了したのち、3日4時30分から、ロケットに推進剤を充填したり、電波系統の点検などを行う、ターミナル・カウントダウン作業が始まる予定だ。その開始の可否は、3日3時45分ごろに下される予定となっている。

準備が順調に進めば、「はやぶさ2」は12月3日13時22分04秒に地球を旅立つ予定だ。