ロシア航空宇宙防衛軍は6月27日、アンガラ1.2PPロケットの打ち上げを直前で中止した。

アンガラ1.2PPはモスクワ時間2014年6月27日15時15分(日本時間2014年6月27日20時15分)に、ロシア北西部にあるプレセツク宇宙基地から打ち上げられる予定だった。25日にロケットは組立棟から発射台へ移動し、打ち上げに向けた準備を開始。そして27日を迎え、推進剤の充填も行われるなど、順調に作業が進められていた。

しかし、打ち上げの直前で自動カウントダウン・シーケンスが停止し、打ち上げは中止されることになった。

ノーボスチ・ロシア通信によれば、打ち上げが中止された原因は技術的な理由によるものであるとし、また24時間後の28日の同時刻に再度打ち上げが試みられると報じている。イタル・タス通信も、新しい打ち上げ日時は24時間後であるとしている。

ただし現時点では、ロケットを開発したフルーニチェフ社は「新しい打ち上げ日時は後ほど発表する」としか声明を出しておらず、28日に打ち上げを行うと公式に発表されているわけではない。

ロシアの宇宙情報サイト、ノーボスチ・コスモナーフティキのフォーラムに書き込まれた、関係者によるものと思われる情報によれば、エンジンの配管の圧力が想定より低いことが検知されたため、コンピューターが自動でカウントダウンを停止させたとされる。つまり配管やバルブが損傷している可能性が高く、また部品を交換することになればロケットを一度組立棟に戻す必要が生じるため、24時間の延期では済まないであろう。

今回の打ち上げは、ロシアの新型ロケットであるアンガラの1号機、アンガラ1.2PPを、プレセツク宇宙基地から打ち上げ、カムチャツカ半島にあるクラー試験場に着弾させるというものだ。当初打ち上げは6月25日に予定されていたが、何らかの理由により27日へ延期されていた。

 

■Пуск ракеты-носителя "Ангара-1.2пп" перенесен
http://www.khrunichev.ru/main.php?id=1&nid=3083