先日、問題が発生したと伝えられた中国の月探査車「玉兎号」について、香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は27日、復旧は困難とする見方を報じた。

同紙は、中国のSNSサービス『微博』にある玉兎号のアカウントの投稿を採り上げ、復旧は難しいように見えると延べ、また中国国営の新華社通信が「他国の探査機もこれまで多くの問題に遭遇している」と主張していることを上げ、「玉兎号に関する悪いニュースに備えているように見える」と報じている。

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またドイツ航空宇宙センターのルッツ・リヒター氏は同紙のインタビューに対し、太陽電池パドルの展開機構が故障したのでは、との推測を述べている。月はおおよそ2週間ごとに昼と夜が訪れ、昼の温度は120度、夜は-180度にもなるため、月面の探査機とって、この夜を越える技術が必須となる。玉兎号の場合、夜を越える際には太陽電池の一つを太陽が昇る方向へ向け、またもう一つの太陽電池は蓋のように折り畳まれ、内蔵しているヒーターで温め続けられる。展開機構が壊れてしまうと、太陽電池を太陽の方角へ向けることができず、また機体を温めることもできなくなるため、探査の続行は困難になる。

玉兎号は12月26日から1月11日にかけて最初の月の夜を経験しているが、この時に太陽電池の展開機構が壊れ、25日から始まる2度目の夜に向けた準備の際に問題が露見したのでは、とされる。

嫦娥三号は12月2日に打ち上げられ、14日に月の「雨の海」に到着し、その約7時間後に着陸機から玉兎号が発進した。観測機器に電源が入り、ロボット・アームも起動。本格的な走行も始まり、新華社通信によれば現在までに100mほど移動しているという。その後、月に夜が訪れるのに伴い、12月26日からスリープ・モード(休止状態)に入り、月の夜が終わる約2週間後の今年1月11日にスリープ・モードから復帰、16日には月の土の調査を初めて実施した。

次に月の「雨の海」に昼が訪れ、玉兎号が日光を浴びることができるのは2月8日の予定であり、問題の詳細や、探査が継続できるか否かが分かるのも、それ以降になるだろう。

 

■Jade Rabbit moon rover may be beyond repair, state media hints | South China Morning Post
http://www.scmp.com/news/china/article/1414534/jade-rabbit-moon-rover-may-be-beyond-repair-state-media-hints

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