中国航天科技集団公司は12月21日、ボリビアの通信衛星トゥパク・カタリを搭載した長征三号乙/G2ロケットを打ち上げた。中国の新興国に対する衛星ビジネスは、今回で4例目となった。
長征三号乙/G2は中国標準時12月21日0時42分(日本時間同日1時42分)、西昌衛星発射センターの第2発射台から離昇した。打ち上げは成功と報じられ、米戦略軍の宇宙監視ネットワークは、近地点高度約200km、遠地点高度約44,000km、軌道傾斜角24.78度の軌道で衛星を捕捉した。
トゥパク・カタリ(もしくはTKSat-1とも呼ばれる)はボリビアが初めて保有する衛星で、通信や放送といったサービスを提供する他、教育や医療の分野でも活用される。中国宇宙技術研究院によって製造され、西経87.2度の静止軌道で運用される。設計寿命は15年が予定されている。
トゥパク・カタリは18世紀末にスペインの植民地であったアルト・ペルー(現在のボリビア)において、スペイン統治政権に対し反旗を翻した人物で、現在ではボリビアの国民的英雄となっている。
中国は近年、宇宙技術を持たない新興国に対して、衛星の製造と打ち上げ、運用ノウハウの伝授などをセットにして売り込みを図っており、2007年にはナイジェリア、2008年にはベネズエラ、2011年にはパキスタンの通信衛星を打ち上げている。今後もラオスやコンゴ、スリランカの衛星の打ち上げが控えている。
■我国成功发射玻星习近平与玻总统相互致贺
http://www.spacechina.com/n25/n144/n206/n214/c610383/content.html