ロシアのフルニチェフ社、ロシア航空宇宙防衛軍は12日、プロトンM/ブリーズMによって軍事通信衛星ラードゥガ1Mを軌道に投入した。今年7月に起きた墜落事故以来、プロトンMを使った軍事ミッションは初めて。
ラードゥガ1Mを搭載したプロトンM/ブリーズMは、現地時間11月12日5時46分(日本時間同日8時46分)、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の81/24発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行を続け、モスクワ時間12時47分(日本時間17時47分)にブリーズMからラーデュガ1Mが分離、打ち上げは成功した。
衛星を製造したISSレシェトニェフ社はプレスリリースの中で、太陽電池パドルなどの展開に成功、地上との通信も確立でき、衛星の状態は正常と発表した。
ラードゥガ1Mはロシア航空宇宙防衛軍によって運用される軍用の通信衛星で、軍や政府機関の、機密性の高い通信を担う。ラードゥガとはロシア語で虹を意味する。打ち上げ時の質量は約2,300kgで、静止軌道で運用される。ラードゥガ1Mの打ち上げは今回で3機目となる。
プロトンMは今年7月に、打ち上げ直後に地上へ墜落するという大規模な事故を起こしたが、今回で打ち上げ再開から3機連続の成功となった。また事故を起こしたプロトンMが打ち上げられた81/24発射台が使われたのも、事故後初となった。
■Войска ВКО обеспечили проведение запуска космического аппарата «Радуга-1М» с космодрома Байконур : Министерство обороны Российской Федерации
http://structure.mil.ru/structure/forces/cosmic/news/more.htm?id=11866381@egNews