オービタル・サイエンシズ社は、アンタレスロケットによるシグナス補給船の、初めての国際宇宙ステーション(ISS)へ向けた打ち上げを、9月18日に試みると発表した。
シグナスを搭載したアンタレスは、悪天候のため予定よりやや遅れた現地時間13日早朝、ロケットの組み立て施設から発射台まで運ばれた。当初打ち上げは17日に予定されていたが、この発射台への輸送の遅れと、さらにその後の試験中に見つかった、地上設備とロケットの搭載コンピューターとの間の通信の不具合により1日遅らされることとなった。
オービタル社によれば、通信の問題はケーブルを交換することで解決し、14日の夜に再度行われた試験は成功し、地上設備、ロケット、そしてシグナスのすべてが正常に機能していることが確認されたという。
打ち上げ日時はアメリカ東部夏時間9月18日10時50分(日本時間同日23時50分)で、打ち上げ可能時間帯は15分間となっている。またISSへの到着日は9月22日で、今回の打ち上げ延期による影響はない見通しだ。
アンタレスはオービタル社が開発したロケットで、地球低軌道に約5tの打ち上げ能力を持つ。主にISSへの補給物資を載せたシグナス補給船を打ち上げる目的で使用され、今年4月21日に1号機の打ち上げに成功した。このときはシグナスと同じ質量を持つダミー(マス・シミュレーターと呼ばれる)を載せており、本物のシグナスを載せて打ち上げ、さらにISSへと向かわせ、そして結合まで行うのは今回が初めてとなる。
今回の一連の試験が無事成功すれば、シグナスはいよいよISSへの補給船として本格的に運用されることとなる。オービタル社とNASAとの契約では、シグナスは2017年までに8回の補給ミッションを行う予定となっている。
■Cargo Resupply Services
http://www.orbital.com/Antares-Cygnus/