フランスのアリアンスペース社は29日、ユーテルサット社の通信衛星ユーテルサット25Bと、インドの通信衛星GSAT-7を搭載したアリアン5 ECAロケットの打ち上げに成功した。

2機の衛星を搭載したアリアン5 ECAは、現地時間8月29日17時30分(日本時間8月30日5時30分)、南米仏領ギアナにあるギアナ宇宙センターのELA-3から離昇、約28分後にユーテルサット25Bを分離、またその約7分後にGSAT-7を分離し、それぞれ所定の軌道に投入した。

ユーテルサット25Bはスペース・システムズ/ロラール社によって製造され、ユーテルサット社によって運用される通信衛星で、中東や北アフリカ、中央アジア地域に通信サービスを提供する。打ち上げ時の質量は約6,300kg、今後は東経25.5度の静止軌道に移行し、約15年に渡って運用される予定となっている。またこの衛星はカタールの衛星通信会社エスヘイルサット社によっても利用され、エスヘイル1とも呼ばれる。

GSAT-7はインド宇宙機関(ISRO)によって開発、運用される通信衛星で、インドに全域に通信サービスを提供する。打ち上げ時の質量は2,650kgで、今後東経74度の静止軌道に移行し、約7年間運用される見通し。

アリアン5 ECAは今回が42回目の打ち上げとなり、またアリアン5シリーズを通しては71回目、そして今回の成功でアリアン5は57機連続成功となった。

 

■Arianespace - Mission Update - Arianespace delivers! EUTELSAT 25B/Es’hail 1 and GSAT-7 are orbited by Ariane 5
http://www.arianespace.com/news-mission-update/2013/1094.asp