アメリカ航空宇宙局(NASA)は5月9日、国際宇宙ステーション(ISS)で、電力供給装置を冷却する冷却材(液体アンモニア)が漏れていると発表した。

発表によると、アンモニアの漏れが検出されたのは5月9日午前で、ISSに滞在中の第35次長期滞在クルーらが、宇宙空間で浮かぶ白い物体を見たのがきっかけだったという。

外部カメラを使用して詳細に調査した結果、アンモニア漏れが発生しているのP6トラスの太陽電池パネル2Bチャンネル側で、このまま漏れが48時間以上続くと、最悪、2Bチャンネル側の冷却装置が停止するという。この場合、第35次長期滞在クルーらはほかの冷却系統を用いて、ISSの冷却システム全体の再構成をしなければならない。

また、この2Bチャンネルからのアンモニア漏れは初めてではなく、2007年12月でも発生しており、2012年11月1日に第33次長期滞在クルーのサニータ・ウィリアムズ宇宙飛行士と星出彰彦宇宙飛行士が船外活動で部品を交換している。

なお、今後、船外活動で修理するかどうかについては、今のところ決まっていない。

 

■Ammonia Leak Outside Station; Crew in No Danger
http://www.nasa.gov/mission_pages/station/expeditions/expedition35/e35_050913.html