オービタル・サイエンシズ社は6日、今月17日に予定されている打ち上げに向け、アンタレスロケットを発射台へと移動させた。
アンタレスは同社の新型ロケットで、国際宇宙ステーション(ISS)へ無人補給船シグナスを打ち上げるよう開発された。全長40.5m、直径3.9mで、ISSへ向けては約5tの打ち上げ能力を持つ、中型に分類されるロケットだ。アンタレスはNASAが実施する、民間企業にISSへの人や物資の輸送を担わせる計画COTS(Commercial Orbital Transportation Services)の下で開発された。
ロケットの移動と起立、そして打ち上げまで一台で司るトランスポーター・エレクター・ローンチャー(TEL, transporter erector launcher)に載せられたアンタレスは、6日4時30分頃にロケット組立棟から移動を開始し、約1.6kmの距離をゆっくりと移動した後、打ち上げが行われるNASAワロップス飛行施設にある中部大西洋地域宇宙港(MARS)の第0A発射台に到着した。
A-Oneと呼ばれる今回の1号機の飛行では、実機のシグナスは搭載せず、同じ質量の「重り」を載せ、ロケットが想定通り飛ぶかどうかの試験が行われる。これに成功すれば、この夏にも実機のシグナスを搭載し、ISSへ向けて打ち上げられることになる。
打ち上げは東部夏時間4月17日17時に予定されており、また予備日として19日まで確保されている。同社によれば、現時点で打ち上げに向けた作業は順調に進んでおり、遅れなどは無いとのことだ。
■Orbital Rolls Out Antares Rocket to Launch Pad at Wallops Island for Upcoming Test Flight
http://www.orbital.com/NewsInfo/release.asp?prid=850