ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社は11日、アメリカ航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星LDCMを搭載したアトラスV 401ロケットの打ち上げに成功した。

LDCMを搭載したアトラスV 401ロケットは、太平洋標準時2月11日10時02分(日本時間12日3時02分)、アメリカ・カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地のSLC-3から離昇、ロケットは順調に飛行し、1時間18分後に衛星を分離し、打ち上げは成功した。

LDCMはオービタル・サイエンシーズ社とボール・エアロスペース社が製造した衛星で、NASAとアメリカ地質調査所(USGS)によって運用される。LDCMはLandsat Data Continuity Missionの略で、直訳すると「ランドサットのデータを引き継ぐミッション」となる。ランドサットとは1972年にその1号機が打ち上げられ、以来現在の7号機に至るまで宇宙から地球を観測し続けてきた伝説的な衛星の名前で、その任務を引き継ぎ、より長期に渡って観測データを集め続ける目的でLDCMは開発された。またLDCMもランドサットの名を継ぎ、ランドサット8と改称された。打ち上げ時の質量は2,623kg、高度705km、傾斜角98.2度の、太陽同期軌道で運用される。設計寿命は5年を予定しているが、燃料は約10年分が搭載されている。

打ち上げに使われたアトラスVは401構成が使用された。401は4mのフェアリングを装備、ストラップ・オン・ブースターは無し、セントール上段のRA10A-4エンジンは1基ということを表している。この構成では地球低軌道に約9.0t、太陽同期軌道に約6.7t、静止トランスファー軌道に約5.0tの打ち上げ能力を持つ。アトラスVシリーズはこれまで36機が打ち上げられ、2007年に1度予定より低い軌道に衛星を投入した以外は、概ね成功を収めている。
なおアトラスVの第1段エンジンRD-180は、先日打ち上げに失敗したゼニート3SLの第1段RD-171Mと兄弟のようなエンジンだが、延期などの影響はなかった。

 

■United Launch Alliance Successfully Launches Second NASA Payload in Just 12 Days