1月15日に行われた、軍事衛星コスモス2482、2483、2484の3機を搭載したロコットの打ち上げに関して、ミッションが完遂できなかった可能性があるようだ。

アメリカ戦略軍が保有する宇宙監視ネットワークが提供している情報によれば、コスモス2484、2485、2486は高度1500km前後、傾斜角82.5度の軌道に乗っている。これはストレラ衛星の典型的な軌道であり、打ち上げが成功したと言うのは間違いではない。しかし問題なのは、ブリーズKMが未だ同じ軌道に乗ったままでいることだ。

通常、ロコット/ブリーズKMの打ち上げにおいては、上段ロケットであるブリーズKMをなるべく早く地球に落とすため、衛星分離から660秒後に逆噴射を行い、高度の低い軌道に移る。これはブリーズKMがいつまでも軌道に留まることで、爆発したり、他の衛星にぶつかったりする危険を少なくするためだ。

昨年8月に通信衛星2機の打ち上げに失敗したプロトンMロケットのブリーズM(ブリーズKMの姉妹機)は同10月、タンク内に残った推進剤が原因で爆発し、多くの破片が軌道上にばらまかれる事となった。もし今回、ブリーズKMが逆噴射に成功していなかったとしたら、そのタンク内に推進剤が残ったままとなっており、いずれは同様に爆発してしまう可能性がある。

この件に関して、ロシア軍などから声明は出ていない。

 

■Typical Mission
http://www.eurockot.com/rockot/typical-mission/

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