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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年5月29日、2015年から金星を周回しているJAXAの金星探査機「あかつき」との通信が途絶していることを明らかにしました。【最終更新:2024年5月30日11時台】

【▲ 金星周回軌道投入に再挑戦する金星探査機「あかつき」の想像図(Credit: JAXA)】
【▲ 金星周回軌道投入に再挑戦する金星探査機「あかつき」の想像図(Credit: JAXA)】

JAXA宇宙科学研究所(ISAS)によると、2024年4月末の運用にて「姿勢維持の精度が高くない制御モードが長く続いた」ことをきっかけに「あかつき」との通信が確立できなくなりました。対策が行われたものの5月29日時点で通信は回復しておらず、復旧運用が続けられています。定常運用を終えた「あかつき」は2018年4月から後期運用に入っていて、今後の対応についてISASはその点も踏まえて検討しているとしており、JAXAとしての方針が決定次第発表するということです。

2010年5月21日(日本時間・以下同様)に「H-IIA」ロケット17号機で打ち上げられた「あかつき」は、同年12月7日に金星周回軌道へ投入するための主エンジン噴射が行われたものの、エンジンのノズルが損傷したことで軌道投入に一度失敗。その5年後の2015年12月9日、損傷した主エンジンに代わり姿勢制御エンジンを長時間噴射することで「あかつき」は金星周回軌道に入ることに成功しました。

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【▲ 金星探査機「あかつき」の観測データをもとに作成された金星の画像(疑似カラー。Credit: PLANET-C Project Team)】
【▲ 金星探査機「あかつき」の観測データをもとに作成された金星の画像(疑似カラー。Credit: PLANET-C Project Team)】

金星の大気では自転速度に対して最大で60倍も速く流れる「スーパーローテーション」が生じていることが知られています。これほど速い流れが維持される原因は発見から半世紀以上に渡り謎のままでしたが、大気が昼側で加熱され夜側で冷えることで生じる「熱潮汐波」によって加速され維持されていることが「あかつき」の観測データから明らかになるなど、「あかつき」は金星の大気に関する重要な知見をもたらしました。

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なお、ISASによると「あかつき」の設計寿命は4年半とされており、すでにその期間を大幅に超えてミッションが継続されていることになります。「あかつき」に関しては新しい情報が発表され次第お伝えします。

 

Source

  • JAXA/ISAS – 金星探査機「あかつき」との通信状況について

文・編集/sorae編集部

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