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既報の通り、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2023年12月25日に小型月着陸実証機「SLIM」の月周回軌道への投入に成功しました。軌道投入成功から間もなく、JAXAは同日にSLIMのカメラで撮影された月の画像を公開しています。【最終更新:2023年12月28日10時台】

【▲ 小型月着陸実証機「SLIM」のカメラで撮影された雨の海の東縁付近(Credit: JAXA)】
【▲ 小型月着陸実証機「SLIM」のカメラで撮影された雨の海の東縁付近(Credit: JAXA)】

こちらが公開された画像の1つです。編集部で確認したところ写っているのは月の表側にある「雨の海」の東縁付近で、画像の中央左にはアリスティルス・クレーター(Aristillus、直径約54km)、その右下には内部に小さなクレーターを持つカッシーニ・クレーター(Cassini、直径約57km)が見えています。

【▲ 小型月着陸実証機「SLIM」のカメラで撮影された月の北緯70度付近(Credit: JAXA)】
【▲ 小型月着陸実証機「SLIM」のカメラで撮影された月の北緯70度付近(Credit: JAXA)】

こちらの画像には雨の海の北方、北緯70度付近の北極周辺が写っています。画像の中央右にある縁が目立つクレーターはアナクサゴラス・クレーター(Anaxagoras、直径約52km)、その左下に隣接する大きなクレーターはゴールドシュミット・クレーター(Goldschmidt、直径約115km)です。

また、SLIMのX(旧Twitter)公式アカウントでは、軌道投入時とその前後に撮影された一連の画像を使って作成されたアニメーション画像も公開されています。

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月面へのピンポイント着陸技術を実証するために開発されたSLIMは、JAXAのX線分光撮像衛星「XRISM」とともに「H-IIA」ロケット47号機に相乗りする形で、2023年9月7日に種子島宇宙センターから打ち上げられました。打ち上げから約1か月後の2023年10月4日には地球を公転する月の重力を利用して軌道を変更する月スイングバイを実施。それから2か月半後の日本時間2023年12月25日16時51分、SLIMは月の北極と南極の上空を通過する高度約600km×約4000km、周期約6.4時間の極軌道に投入されました。

関連記事:【速報】JAXAの月探査機「SLIM」月周回軌道投入成功 2024年1月20日に月着陸へ(2023年12月25日)

【▲ マルチバンド分光カメラ(MBC)による観測を行う小型月着陸実証機「SLIM」のイメージ図(Credit: JAXA)】
【▲ マルチバンド分光カメラ(MBC)による観測を行う小型月着陸実証機「SLIM」のイメージ図(Credit: JAXA)】

SLIMの着陸予定地点は神酒(みき)の海付近にあるシオリ・クレーター(Shioli、直径約300m)の近くで、月着陸目標日時は日本時間2024年1月20日0時20分頃(降下開始時刻は同日0時0分頃)です。成功すれば日本初、世界でも5か国目の月着陸達成となります。なお、このタイミングで着陸を実施しない場合、次の着陸機会は2024年2月16日頃に予定されています。

JAXAによると、今後は2024年1月中旬までに遠月点(軌道上で月から最も遠ざかる点)を低下させて高度約600kmの円軌道に遷移した上で、近月点(軌道上で月に最も近付く点)を低下させて着陸への準備を進めるということです。SLIMについて詳しくは以下の関連記事もご覧下さい。

関連記事:JAXAの月探査機「SLIM」2024年1月20日に月着陸へ 成功すれば日本初(2023年12月6日)

 

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文/sorae編集部

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