こちらはインドの月探査ミッション「チャンドラヤーン3号」の探査機に搭載されているカメラで撮影された動画です。インド宇宙研究機関(ISRO)から2023年8月6日付で公開されました。【2023年8月9日16時】

【▲ 2023年8月5日にチャンドラヤーン3号の探査機から撮影された月面の様子(動画)】
(Credit: ISRO)

ISROによる3回目の月探査ミッションとなるチャンドラヤーン3号の探査機は、動画公開前日の2023年8月5日に月周回軌道への投入に成功しました。ISROによると、動画は探査機を月周回軌道へ投入するために実施されたエンジン噴射中に撮影されたもので、昼側から明暗境界線(昼側と夜側の境目)付近にかけての月面の様子が捉えられています。

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【▲ 2023年8月5日にチャンドラヤーン3号の探査機から撮影された月面の様子。ISROが公開した動画から引用(Credit: ISRO)】
【▲ 2023年8月5日にチャンドラヤーン3号の探査機から撮影された月面の様子。ISROが公開した動画から引用(Credit: ISRO)】

チャンドラヤーン3号の探査機はランダー(着陸船)、ローバー(探査車)、推進モジュールで構成されていて、ランダーには地震計(月震計)など3基、ローバーにはX線分光器など2基の観測装置が搭載されています。着陸予定地点は月の表側の南緯70度付近です。

ISROは2019年にオービター(月周回衛星)、ランダー、ローバーで構成された月探査ミッション「チャンドラヤーン2号」の探査機を打ち上げましたが、月周回軌道への投入には成功したものの、ランダーの月着陸には失敗しており、今回はインドにとって2回目の月面着陸挑戦となります。なお、チャンドラヤーン2号のオービターは現在も運用が続いており、チャンドラヤーン3号の着陸機との通信の中継に用いられます。

【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号の探査機。ランダー(上)と推進モジュール(下)が結合された状態(Credit: ISRO)】
【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号の探査機。ランダー(上)と推進モジュール(下)が結合された状態(Credit: ISRO)】

2023年7月14日に打ち上げられて地球を周回する軌道に投入されたチャンドラヤーン3号は、日本時間2023年8月1日未明に月へ向かう軌道(月遷移軌道)へ投入するための噴射(Trans Lunar Injection:TLI)に成功。前述の通り、月周回軌道へ投入するためのエンジン噴射(Lunar Orbit Insertion:LOI)が日本時間2023年8月5日22時42分から30分35秒間に渡って実施され、計画通り高度164km×1万8074kmの楕円軌道へ投入することに成功しました。

関連:インド月探査機が月周回軌道投入成功 着陸は8月23日の予定 チャンドラヤーン3号続報(2023年8月6日)

ISROによると、月周回軌道に投入されたチャンドラヤーン3号は着陸に向けて高度を下げるための複数回のエンジン噴射が計画されていて、最初の噴射は2023年8月6日に実施されました。次のエンジン噴射は日本時間2023年8月9日16時30分~17時30分に予定されています(本稿の公開時点で完了している可能性があります)。高度100kmの円軌道に到達したところで探査機から推進モジュールが分離され、2023年8月23日にはいよいよランダーによる月面着陸が実施される予定です。また、分離された推進モジュールはその後も軌道に留まり、搭載されている偏光分光観測装置を用いた実験が3~6か月かけて行われる予定だということです。

【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)。内部にローバー(探査車)が収納されている(Credit: ISRO)】
【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)。内部にローバー(探査車)が収納されている(Credit: ISRO)】

 

Source

  • Image Credit: ISRO
  • ISRO - Chandrayaan-3 Mission: The Moon, as viewed by Chandrayaan-3 during Lunar Orbit Insertion
  • ISRO - Chandrayaan-3
  • ISRO (X, fka Twitter)

文/sorae編集部

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