インド宇宙研究機関(ISRO)は8月1日、2023年7月に打ち上げられた月探査ミッション「チャンドラヤーン3号」の探査機を月へ向かう軌道に投入させることに成功したと発表しました。探査機は2023年8月5日に月を周回する軌道へ投入される予定です。【2023年8月1日10時】

【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)。内部にローバー(探査車)が収納されている(Credit: ISRO)】
【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)。内部にローバー(探査車)が収納されている(Credit: ISRO)】

チャンドラヤーン3号はISROによる3回目の月探査ミッションです。探査機はランダー(着陸船)、ローバー(探査車)、推進モジュールで構成されていて、ランダーには地震計(月震計)など3基、ローバーにはX線分光器など2基の観測装置が搭載されています。着陸予定地点は月の表側の南緯70度付近です。

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【▲ チャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)とローバー(探査車)(Credit: ISRO)】
【▲ チャンドラヤーン3号のランダー(着陸機)とローバー(探査車)(Credit: ISRO)】

ISROは2019年にオービター(月周回衛星)、ランダー、ローバーで構成された月探査ミッション「チャンドラヤーン2号」の探査機を打ち上げましたが、月周回軌道への投入には成功したものの、ランダーの月着陸には失敗しており、今回はインドにとって2回目の月面着陸挑戦となります。なお、チャンドラヤーン2号のオービターは現在も運用が続いており、チャンドラヤーン3号の着陸機との通信の中継に用いられます。

ISROによると、2023年7月14日に打ち上げられて地球を周回する軌道に投入されたチャンドラヤーン3号の探査機は、7月25日までに推進モジュールのエンジンを複数回噴射して遠地点(軌道上で地球から最も遠ざかる一点)高度を徐々に上昇。日本時間2023年8月1日未明には月へ向かう軌道(月遷移軌道)へ投入するための噴射(Trans Lunar Injection:TLI)に成功しました。

【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号の探査機。ランダー(上)と推進モジュール(下)が結合された状態(Credit: ISRO)】
【▲ 打ち上げ準備中に撮影されたチャンドラヤーン3号の探査機。ランダー(上)と推進モジュール(下)が結合された状態(Credit: ISRO)】

地球から月へ数日間の飛行を終えたチャンドラヤーン3号の探査機は、2023年8月5日に月を周回する楕円軌道へ進入する予定です。その後は地球を出発する前と同様に複数回のエンジン噴射を行って徐々に軌道を修正し、高度100kmの円軌道に到達したところで推進モジュールが分離され、ランダーによる月面着陸が実施されることになります。また、分離された推進モジュールはその後も軌道に留まり、搭載されている偏光分光観測装置を用いた実験が3~6か月かけて行われる予定です。

【▲ チャンドラヤーン3号の月遷移軌道投入成功を伝えたISROの投稿】

 

Source

  • Image Credit: ISRO
  • ISRO - Chandrayaan-3
  • ISRO (X, fka Twitter)

文/sorae編集部

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