カヌーがNASAに乗組員輸送用の電気自動車を納入 アルテミス計画で使用
【▲ 米国のEVメーカー「カヌー」が製造したアメリカ航空宇宙局(NASA)の乗組員輸送車両(CTV)(Credit: Canoo)】

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2023年7月12日付で、有人月面探査計画「アルテミス(Artemis)」のクルーが打ち上げに備えて発射台まで移動する際に用いられる新たな車両が7月11日に納入されたことを明らかにしました。【2023年7月25日14時】

【▲ 米国のEVメーカー「カヌー」が製造したアメリカ航空宇宙局(NASA)の乗組員輸送車両(CTV)(Credit: Canoo)】
【▲ 米国のEVメーカー「カヌー」が製造したアメリカ航空宇宙局(NASA)の乗組員輸送車両(CTV)(Credit: Canoo)】

今回納入されたのはカヌー・テクノロジーズ・インコーポレイテッド(Canoo Technologies Inc.)が製造した「乗組員輸送車両(Crew Transportation Vehicle:CTV)」3台です。カヌーは米国の電気自動車(EV)メーカーで、今回納入されたCTVも同社の電気自動車をベースにアルテミス計画向けのカスタマイズが施されています。

CTVはケネディ宇宙センターのニール・アームストロング・オペレーション&チェックアウト・ビルディングの乗組員居住区から、「オリオン(Orion)」宇宙船を搭載した大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の移動式発射台が設置される同センターの39B射点に至る9マイルの道程をクルーが移動する際に使用されます。CTVには宇宙服を着用したクルー4名に加えて、支援要員や装備を搭乗・積載させることが可能です。

NASAやカヌーによると、CTVの内装と外装には発射台に向かうクルーに快適性と安全性を提供するための設計が取り入れられています。NASAは早ければ2024年にもアルテミス計画初の有人ミッション「アルテミス2」を実施する予定ですが、CTVはアルテミス2に先立ってクルーの訓練に使用されるということです。

【▲ ケネディ宇宙センターのロケット組立棟(VAB)を背景に写る3台の乗組員輸送車両(CTV)。2023年7月11日撮影(Credit: NASA/Isaac Watson)】
【▲ ケネディ宇宙センターのロケット組立棟(VAB)を背景に写る3台の乗組員輸送車両(CTV)。2023年7月11日撮影(Credit: NASA/Isaac Watson)】

 

Source

  • Image Credit: Canoo, NASA/Isaac Watson
  • NASA - New Fleet of Vehicles for NASA’s Artemis Crews Arrives at Kennedy
  • NASA - Artemis Astronauts Will Ride in Style in New Crew Transportation Vehicles
  • Canoo - Mission Accomplished: Canoo Delivers Crew Transportation Vehicles to NASA for Artemis Missions

文/sorae編集部