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アメリカ航空宇宙局(NASA)は6月9日付で、国際宇宙ステーション(ISS)に合計6基増設予定の新型太陽電池アレイ「iROSA(ISS Roll-out Solar Array)」について、5基目の設置と展開が完了したと発表しました。

【▲ 5基目のiROSAの設置作業を行うアメリカ航空宇宙局(NASA)のスティーブ・ボーエン宇宙飛行士。2023年6月9日撮影(Credit: NASA)】
【▲ 5基目のiROSAの設置作業を行うアメリカ航空宇宙局(NASA)のスティーブ・ボーエン宇宙飛行士。2023年6月9日撮影(Credit: NASA)】

巻き取り式の構造が特徴のiROSAは、既存の太陽電池アレイの経年劣化によって低下したISSの発電能力を底上げするために設置が計画されました。サイズは小さいものの(iROSAは18.2m×6m、既存の太陽電池アレイは35.5m×11.6m)、6基のiROSAが設置されたISSの発電能力は最大で30パーセント増強されると見込まれています。

【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)の外観、2021年12月撮影。左舷側(向かって右側)のP6トラスに2基のiROSAが増設されている(Credit: NASA)】
【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)の外観、2021年12月撮影。左舷側(向かって右側)のP6トラスに2基のiROSAが増設されている(Credit: NASA)】

太陽を追尾したり発電量を調整したりするISSのシステムを最大限活用するために、iROSAは既存の太陽電池アレイに重ねるようにして設置が進められています。設置作業は2年前の2021年6月に始まり、2022年12月までに4基のiROSAの設置が完了していました。

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関連:ISSの新型太陽電池「iROSA」全6基のうち4基目の設置作業が完了(2022年12月26日)

【▲ 国際宇宙ステーションの電力供給チャンネルの配置を示した図(Credit: JAXA)】
【▲ 国際宇宙ステーションの電力供給チャンネルの配置を示した図(Credit: JAXA)】

NASAによると、5基目のiROSAはNASAのスティーブ・ボーエン(Stephen Bowen)宇宙飛行士とウォーレン・ホバーグ(Warren Hoburg)宇宙飛行士が日本時間2023年6月9日から10日にかけて実施した6時間3分の船外活動で、ISS右舷側のS4トラス(1Aチャンネル)に設置されました。

なお、ボーエン飛行士とホバーグ飛行士は日本時間2023年6月15日にも次の船外活動を行い、6基目のiROSAをS6トラス(1Bチャンネル)に設置する予定だということです。

【▲ NASAがシェアした5基目のiROSA展開時の様子(7.7倍速)】

 

Source

  • Image Credit: NASA, JAXA
  • NASA – Space Station (NASA Blogs)

文/sorae編集部

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