【▲ ミッション8日目、日本時間2022年11月25日に太陽電池アレイ先端のカメラで撮影されたオリオン宇宙船のセルフィー。右上に月が写っている(Credit: NASA)】

【▲ ミッション8日目、日本時間2022年11月25日に太陽電池アレイ先端のカメラで撮影されたオリオン宇宙船のセルフィー。右上に月が写っている(Credit: NASA)】

アメリカ航空宇宙局(NASA)は11月26日(日本時間・以下同様)、無人飛行試験中の新型宇宙船「Orion(オリオン、オライオン)」を月周回軌道へ投入することに成功したと発表しました。NASAはオリオン宇宙船が1週間ほどかけて月の周りを半周するあいだに、深宇宙環境での各種点検を行う予定です。

オリオン宇宙船はNASAの「アルテミス1」ミッションで無人飛行試験を行うために、2022年11月16日に新型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」初号機で打ち上げられました。打ち上げ後のオリオン宇宙船は月へ向かう軌道に乗り、11月21日には月の裏側で月面に約81マイル(約130km)まで接近しています。

11月26日6時52分、オリオン宇宙船は1分28秒間に渡るエンジン噴射で軌道を修正し、DRO(Distant Retrograde Orbit、遠方逆行軌道)と呼ばれる軌道に入りました。DROは月の公転方向に逆行するような軌道で、安定性が高く、推進剤の消費を抑えて飛行しつつ試験を行えるメリットがあるといいます。

【▲ アルテミス1ミッションにおけるオリオン宇宙船の軌道(月の公転運動を追尾する視点)。青は地球、白は月、赤はオリオン宇宙船を示す。オリオン宇宙船は月の公転方向に逆行するような周回軌道を半周する。なお、月が左右に往復しているのは地球からの距離が周期的に変化するためで、地球に近づくタイミングの満月はいわゆるスーパームーンと呼ばれる(Credit: ESA)】

【▲ アルテミス1ミッションにおけるオリオン宇宙船の軌道(月の公転運動を追尾する視点)。青は地球、白は月、赤はオリオン宇宙船を示す。オリオン宇宙船は月の公転方向に逆行するような周回軌道を半周する。なお、月が左右に往復しているのは地球からの距離が周期的に変化するためで、地球に近づくタイミングの満月はいわゆるスーパームーンと呼ばれる(Credit: ESA)】

【▲ 地球から見た月とアルテミス1ミッションにおけるオリオン宇宙船の軌道。青は地球、白は月、赤はオリオン宇宙船を示す。地球からはDROに入ったオリオン宇宙船が月の公転と同じ方向へ、月に追い越されながら飛行しているように見える(Credit: ESA)】

【▲ 地球から見た月とアルテミス1ミッションにおけるオリオン宇宙船の軌道。青は地球、白は月、赤はオリオン宇宙船を示す。地球からはDROに入ったオリオン宇宙船が月の公転と同じ方向へ、月に追い越されながら飛行しているように見える(Credit: ESA)】

なお、DROに入ったオリオン宇宙船は11月26日23時25分に、地球から24万8655マイル(約40万171km)のポイントを通過します。この距離は有人飛行用に設計された宇宙船が到達した最遠距離であり、1970年4月に「アポロ13号」が記録しました。アルテミス1ミッションではこの記録が52年ぶりに更新され、オリオン宇宙船は11月29日6時48分に今回のミッションで地球から最も遠ざかる26万8552マイル(約43万2192km)のポイントに到達する予定とのことです。

オリオン宇宙船は12月2日にDROを離脱し、12月12日に地球へ帰還する予定です。

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Source

  • Image Credit: NASA, ESA
  • NASA - Artemis (NASA Blogs)
  • ESA - Artemis I short mission overview

文/sorae編集部

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