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近年、中国の宇宙開発が非常に活発になっています。同国は独自の宇宙ステーション「天宮」の建設や有人宇宙船「神舟」の打ち上げといった有人宇宙開発分野だけでなく、無人探査機による月や火星の探査も実施していますが、今度はここに太陽探査という実績が加わることになります。中国は現地時間10月9日、先進的宇宙太陽天文台「ASO-S」の打ち上げに成功しました。

【▲ ASO-Sを搭載した長征2Dロケットの打ち上げ(Credit: CASC)】
【▲ ASO-Sを搭載した長征2Dロケットの打ち上げ(Credit: CASC)】

ASO-Sは、北京時間2022年10月9日7時43分に、酒泉衛星発射センターから「長征2D」ロケットで打ち上げられました。中国の宇宙開発を行う中国航天科技集団(CASC)によると、打ち上げは成功し、衛星は予定した軌道に投入されたということです。

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ASO-Sは、中国科学院微小衛星革新研究院が開発した総合太陽観測専用衛星です。衛星の設計寿命は4年で、衛星は高度720kmの太陽同期軌道へ投入されました。なお、ASO-Sには「夸父一号」(Kuafu-1)という愛称が付けられています。夸父は中国神話に登場する巨人で、一般公募によって選ばれました。

CASCによると、ASO-Sは太陽磁場と太陽フレア、およびコロナ質量放出の因果関係を調べるということです。コロナ質量放出とは、太陽コロナ中のプラズマが大量に放出される現象のことです。この他に、同探査機は宇宙天気予測のデータを提供します。

【▲ ASO-Sのイメージ図(Credit: 中国科学院微小衛星革新研究院)】
【▲ ASO-Sのイメージ図(Credit: 中国科学院微小衛星革新研究院)】

中国は2021年10月14日に同国初となる太陽観測衛星「CHASE」(愛称:羲和)の打ち上げに成功していました。CHASEはHα線のスペクトルを取得する分光器を搭載しており、太陽フレアなどの構造や変化を観測することが可能で、太陽風による現象も明らかにします。ASO-Sは、1年前に打ち上げられたCHASEの次世代機として運用される予定です。

長征2Dロケットは、上海航天技術研究所(SAST)による組み立てと発射作業が行われました。長征ロケットシリーズは今回が通算442回目の打ち上げとなりました。

 

関連記事:中国、初の太陽観測衛星を打ち上げ Hαスペクトルを使用した分光器を搭載

Source

  • Image Credit: CASC, 中国科学院微小衛星革新研究院
  • CASC – 长二丁火箭成功发射先进天基太阳天文台卫星
  • CASC – China launches space-based observatory to unravel the Sun’s secrets
  • SAST – 十战十捷!长二丁发射圆满成
  • 中国科学院微小衛星革新研究院 – 我国成功发射综合性太阳探测卫星“夸父一号”
  • NASASpaceFlight.com – China launches Advanced Space-borne Solar Observatory

文/sorae編集部

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