53機のスターリンク衛星を搭載して打ち上げられたスペースXの「ファルコン9」ロケット。手前に見えているのは打ち上げの時を待つ同社の有人宇宙船「クルードラゴン」(Credit: SpaceX)

【▲ 53機のスターリンク衛星を搭載して打ち上げられたスペースXの「ファルコン9」ロケット。手前に見えているのは打ち上げの時を待つ同社の有人宇宙船「クルードラゴン」(Credit: SpaceX)】

アメリカのスペースX社は現地時間4月21日、同社の衛星インターネットサービス「Starlink(スターリンク)」で用いられる通信衛星を新たに53機打ち上げることに成功しました。同社はスターリンクの提供に欠かせない衛星コンステレーションの構築を地球低軌道で進めており、これまでに打ち上げられたスターリンク衛星の数は合計2388機に達しています。

スターリンク衛星を搭載した同社の「ファルコン9」ロケットは、米国東部夏時間2022年4月21日13時51分にフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設を離床。53機の衛星は高度300km台のパーキング軌道(一時的な軌道)に投入されました。この後、衛星群は高度約550kmの軌道を目指して上昇していくことになります。

【▲ スペースXがライブ配信した打ち上げの様子】
(Credit: SpaceX)

打ち上げに用いられたファルコン9の第1段機体(シリアルナンバーB1060)は、大西洋上で待機していた無人ドローン船「Just Read the Instructions」への着陸に成功しています。スペースXによると、B1060は2020年6月の「GPS」衛星に始まり、トルコの通信衛星「Turksat 5A」、スペースXのライドシェアミッション「Transporter-2」、それに8回のスターリンク衛星打ち上げでも使用されており、今回が12回目の飛行でした。B1060は今年2022年だけでもすでに3回飛行しており、12回という再使用回数はもう1つの第1段機体(B1051)が2022年3月に達成した記録に並ぶ最多タイとなります。

スペースXのイーロン・マスクCEOによれば、同社は今年2022年に60回のファルコン9打ち上げを目指しています。昨年2021年の打ち上げ回数が31回だったことを踏まえるとかなり野心的な目標に聞こえますが、4月21日の時点で同社は今年すでに15回の打ち上げを実施しており、このペースが続けば8月~9月頃には昨年の打ち上げ回数を上回ると思われます。

また、マスク氏は2022年3月下旬の時点で、運用状態にあるスターリンク衛星の数は18か月以内に4200機を上回ると予想しており、今後もファルコン9による高頻度のスターリンク衛星打ち上げが続きそうです。

奥に見えるのがケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立ったファルコン9ロケット。右手前にはケネディ宇宙センター第39発射施設にある新型ロケット「SLS」、左にはクルードラゴンを搭載した別のファルコン9ロケットが写っている(Credit: NASA/Kim Shiflett)

【▲ 奥に見えるのがケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から飛び立ったファルコン9ロケット。右手前にはケネディ宇宙センター第39発射施設にある新型ロケット「SLS」、左にはクルードラゴンを搭載した別のファルコン9ロケットが写っている(Credit: NASA/Kim Shiflett)】

 

関連:スペースX、スターリンク46機を打ち上げ 通常より高い軌道へ衛星を投入

Source

  • Image Credit: SpaceX, NASA/Kim Shiflett
  • SpaceX - Starlink Mission
  • SpaceflightNow - SpaceX deploys more Starlink satellites, aims for higher launch cadence
  • @SpaceX (Twitter), @elonmusk (Twitter)

文/松村武宏