サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられるPSLVロケット(Credit: ISRO)
【▲ サティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられるPSLVロケット(Credit: ISRO)】

インド宇宙研究機関(ISRO)は現地時間2月14日、地球観測衛星「EOS-04」など合計3機の人工衛星打ち上げに成功しました。今回はインドにとって2022年最初のロケット打ち上げとなりました。

衛星を搭載した「PSLV(Polar Satellite Launch Vehicle)」ロケットはインド標準時2022年2月14日5時59分に、インドのシュリーハリコータにあるサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げられました。3機の衛星は打ち上げから17分34秒後に高度529kmの太陽同期軌道へ投入され、太陽電池アレイの展開も確認されたとのことです。

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3機の衛星を搭載したPSLVは、固体燃料ロケットブースターを6基装着した「PSLV-XL」形態で打ち上げられました。PSLV-XLの飛行は今回が23回目です。なお、今回はサティシュ・ダワン宇宙センターからの80回目の打ち上げ、PSLVの54回目の打ち上げとなりました。

発射台で打ち上げの時を待つPSLVロケット(Credit: ISRO)
【▲ 発射台で打ち上げの時を待つPSLVロケット(Credit: ISRO)】

ISROによると、今回打ち上げられた「EOS-04」(EOSはEarth Observation Satelliteの略)は、農業、林業、土壌水分量、洪水対策といった用途向けに、あらゆる天候の下で高品質のレーダー画像を提供できるように設計されているということです。

また、今回はEOS-4の他に2機の小型衛星も打ち上げられました。1機はISROの技術実証衛星「INS-2TD」で、地表面の温度や水面温度を観測・評価するための赤外線カメラを搭載しています。もう1機はインド宇宙科学技術大学(IIST)とコロラド大学ボルダー校大気宇宙物理学研究所が共同開発した衛星「INSPIREsat-1」で、電離層や太陽コロナの理解を向上する目的で打ち上げられました。

ロケットのフェアリング(衛星を保護する部分)に搭載された地球観測衛星「EOS-4」(Credit: ISRO)
【▲ ロケットのフェアリング(衛星を保護する部分)に搭載された地球観測衛星「EOS-4」(Credit: ISRO)】

なお、ISROは2021年8月に地球観測衛星「EOS-03」を搭載した「GSLV」ロケットを打ち上げたものの、失敗しています。今回はその打ち上げ以降、初めてのミッションとなりました。

 

Source

  • Image Credit: ISRO
  • ISRO - PSLV-C52/EOS-04 Mission
  • SpaceNews - India puts three satellites into orbit in the first launch of 2022

文/出口隼詩

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