JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、若田光一宇宙飛行士が2022年秋以降に打ち上げ予定のスペースX・クルードラゴン宇宙船運用5号機に搭乗すると発表しました。

-PR-

若田飛行士は現在、ISS(国際宇宙ステーション)長期滞在ミッションに向けた準備や訓練を実施しているということです。若田飛行士にとって、5回目の宇宙飛行となり、これは日本人最多記録となります。若田飛行士は「これまで国際宇宙ステーション長期滞在に向けた訓練を行って参りましたが、野口飛行士、星出飛行士に続き、3年連続となる日本人の新型宇宙船への搭乗を光栄に思います。」とコメントしています。

2022年秋ごろクルードラゴン運用5号機に乗り込みISSへ向かう予定の若田光一飛行士(Credit: NASA)
【▲ 2022年秋ごろクルードラゴン運用5号機に乗り込みISSへ向かう予定の若田光一飛行士(Credit: NASA)】

若田光一飛行士は、埼玉県出身。1992年に宇宙飛行士候補者として選出されました。翌年NASAよりミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)として認定。1996年にスペースシャトル・エンデバー号(STS-72ミッション)で初めて宇宙へ行きました。これは日本最年少搭乗記録であり、日本人初のMSとしての搭乗でした。その後、2000年にスペースシャトル・ディスカバリー号(STS-92ミッション)に乗り込み、日本人初となるISSの建設に従事しました。2009年にはSTS-119ミッションで、日本人初のISS長期滞在ミッションを遂行。また2013年には第38次/39次長期滞在クルーとして、日本人初となるISS船長に就任。このミッションではロシアのソユーズ宇宙船に搭乗しました。

数々の日本人初を更新してきた若田飛行士ですが、クルードラゴン運用5号機の搭乗について「今回私自身初めてとなる民間宇宙船に搭乗することとなり、宇宙開発の目覚ましい発展とともに地球低軌道における民間企業の活動を実感しております。」とコメントしています。

アメリカの民間企業スペースXが開発・製造する「クルードラゴン」宇宙船に日本人飛行士が搭乗するのは、3回目です。2020年11月に打ち上げられたクルードラゴン運用1号機(Crew-1)に搭乗した野口聡一飛行士、2021年4月に打ち上げられたクルードラゴン運用2号機(Crew-2)に搭乗した星出彰彦飛行士に続くことになります。

 

Image Credit: NASA
Source: JAXAプレスリリース/若田光一飛行士紹介ページ(JAXA有人宇宙技術部門)
文/出口隼詩

-ads-

-ads-