中国は、通信技術試験衛星7号の打ち上げに成功しました。打ち上げは現地時間8月24日午後11時41分に、中国・西昌衛星発射センターから長征3Bロケットを用いて行われ、予定の軌道へ投入されました。宇宙開発ニュースサイトSpaceflight Nowによれば、衛星は静止トランスファ軌道に投入され、今後数週間かけて静止軌道へ向かう見込みだということです。
長征3Bロケットの打ち上げは、中国航天科技集団有限公司(CASC)で主にロケット開発を担当する中国運載火箭技術研究所(CALT)が担当しました。CASCによると、今回の打ち上げでは長征3Bロケットに改良を加えて、ロケットの運搬能力の向上、製品の生産効率向上、信頼性の向上を行ったということです。同ロケットは全長56m、打ち上げ時の重量は456tで主に静止軌道で使用される衛星の打ち上げに使用されます。
搭載された通信技術試験衛星7号機について、CASCは「主に通信技術のテストを行う」としか公表していません。しかし、Spaceflight Nowの記事によれば、軍事目的の早期警戒・情報収集衛星だとする見方もあるようです。なお衛星の開発と製作は、上海航天技術研究院が行いました。
中国は8月24日にもう1機のロケット打ち上げを行っています。中国国内別の場所にある酒泉衛星発射センターから、19時15分に長征2Cロケットを使用して打ち上げられました。つまり長征2Cが打ち上げられてから、4時間後に長征3Bロケットが打ち上げられたことになります。
このミッションは、長征3Bロケットにとって77回目、長征ロケットシリーズにとって386回目の打ち上げとなりました。
Image Credit: CASC
Source: CASC, CALT, Spaceflight now
文/sorae編集部