2基目のiROSAを運ぶNASAのシェーン・キンブロー飛行士(Credit: NASA)

【▲ 2基目のiROSAを運ぶNASAのシェーン・キンブロー飛行士(Credit: NASA)】

アメリカ航空宇宙局(NASA)は現地時間6月25日、国際宇宙ステーション(ISS)に増設される新しい太陽電池アレイ「iROSA(ISS Roll-out Solar Array)」2基目の設置と展開が完了したことを発表しました。

iROSAはボーイング製の新型太陽電池アレイです。ISSには合計6基のiROSAが増設される予定で、最初の2基は日本時間6月4日にスペースXの無人補給船「カーゴドラゴン」搭載されて打ち上げられました。このうち1基目のiROSAは、日本時間6月16~17日と6月20~21日に行われたNASAのシェーン・キンブロー宇宙飛行士と欧州宇宙機関(ESA)のトマ・ペスケ宇宙飛行士による2回の船外活動において、ISSの左端に位置するP6トラスに2つある太陽電池アレイの1つに設置され、展開が完了しています。

2基目のiROSAを設置・展開した今回の船外活動も、1基目の時と同じキンブロー飛行士とペスケ飛行士の両名によって日本時間6月25~26日に実施されました。1基目と同じP6トラスにあるもう1つの太陽電池アレイに設置されたiROSAは、1基目と同様に10分ほどの時間をかけてゆっくりと展開されました。

▲iROSAが展開される様子(ISSのTwitter公式アカウントより)▲

1998年に建設が始まり2011年に大規模な構成要素の組み立てが完了したISSは、これまで8基の太陽電池アレイ(2000年12月から2009年3月にかけて設置)が供給する電力によって稼働してきました。しかし、耐用年数が15年とされる既存の太陽電池アレイは一部がその年数を超えるか迎えつつあり、NASAによると現在の発電能力は平均して1基あたり17~23キロワットとされています。特にP6トラスの太陽電池アレイはISSでも最初に設置されたものであり、すでに耐用期間を5年以上超過していることになります。

6基すべてのiROSAを増設し終えたISSを描いた想像図。P6トラスは画像に向かって右端の部分にあたる(Credit: NASA/Johnson Space Center/Boeing)

【▲ 6基すべてのiROSAを増設し終えたISSを描いた想像図。P6トラスは画像に向かって右端の部分にあたる(Credit: NASA/Johnson Space Center/Boeing)】

iROSAの設置は、太陽電池アレイの経年劣化によって低下しているISSの発電能力を底上げするために計画されました。既存の太陽電池アレイ(1基のサイズは35.5m×11.6m)よりも小さい18.2m×6mというサイズながらも、iROSAは1基あたり20キロワットの発電能力があるといいます。6基のiROSAを設置することで、ISSの発電能力は2~3割の増強が見込まれています。

なお、NASAによると今回の船外活動は合計6時間45分に及び、船外活動の経験回数と合計時間はキンブロー飛行士が9回・合計59時間28分、ペスケ飛行士が5回・合計33時間ちょうどに達したといいます。また、キンブロー飛行士とペスケ飛行士がペアを組んだ船外活動は今回が5回目だったとのことです。

展開が始まった2基目のiROSA。画像の中央にはESAのトマ・ペスケ飛行士の姿が小さく写っている(Credit: NASA)

【▲ 展開が始まった2基目のiROSA。画像の中央にはESAのトマ・ペスケ飛行士の姿が小さく写っている(Credit: NASA)】

 

関連:国際宇宙ステーションの新型太陽電池アレイ「iROSA」最初の1基が展開される

Image Credit: NASA
Source: NASA
文/松村武宏

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