MEV-2が地球越しに撮影したIntelsat10-02(Credit: Northrop Grumman)

【▲ MEV-2が地球越しに撮影したIntelsat10-02(Credit: Northrop Grumman)】

現地時間4月12日、ノースロップグラマン社とその完全子会社であるSpace Logistics LCCが開発する人工衛星「MEV-2」(ミッション延長機:Mission Extension Vehicle-2)が静止軌道上に配置されている通信衛星「Intelsat 10-02」とドッキングを行いました。現在運用中の人工衛星が別の人工衛星と、静止軌道上でドッキングするのは世界で初めてのことです。このミッションは、静止軌道上にいる通信衛星の寿命を伸ばすために行われます。

MEV-2は2020年8月にフランス領ギアナからアリアン5ロケットで打ち上げられました。一方、Intelsat10-02は2004年にプロトンロケットで打ち上げられ、今年で17年目を迎えます。MEV-2は長年運用されているIntelsat10-02とドッキングすることにより、通信衛星の運用寿命が5年延長されます。

今回のドッキング成功後、Intelsat10-02はヨーロッパ、中東、アフリカ、南アメリカを中心とした範囲への通信業務を再開することにも成功しました。

なお、このようなミッション延長を行う人工衛星が打ち上げられたのは2回目です。2020年2月には同社が開発した「MEV-1」(ミッション延長機-1:Mission Extension Vehicke-1)が通信衛星「Intelsat901」とドッキングすることに成功しています。MEV-2と異なるのは、MEV-1では通称「墓場軌道」と呼ばれる静止軌道よりも少し遠い軌道で、ドッキングを行ったことです。これは初めての試みであったために、万が一静止軌道で事故などが起きても他の衛星に影響を与えないようにするためでした。

今後は、ドッキングをすることで衛星寿命を伸ばすだけでなく、現在開発中のミッション・ロボティック機(Mission RoboticVehicle)を使用して軌道上で修理や組み立て、点検を行うミッションを行う予定です。

 

Image Credit: Northrop Grumman
Source: Northrop Grumman/Space News/Spaceflight Now
文/出口隼詩

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