アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査車というと、最近では2021年2月にジェゼロ・クレーターに着陸した「Perseverance(パーセベランス、パーサヴィアランス)」が話題です。現在Perseveranceでは下部に搭載している小型ヘリコプター「Ingenuity(インジェニュイティ)」の初飛行に向けた作業が進められており、Ingenuityは間もなく地上に降ろされる見込みです。

▲3月31日時点でのIngenuityの様子を伝えるNASAジェット推進研究所のツイート▲

関連:火星の空を4月8日以降に初飛行 火星ヘリコプター「Ingenuity」

いっぽう、2012年8月にゲール・クレーターに着陸した火星探査車「Curiosity(キュリオシティ)」は、着陸から8年半以上が経った現在も探査活動を続けています。NASAのジェット推進研究所(JPL)は現地時間3月30日、キュリオシティが撮影した最新のセルフィー(自撮り)を公開しました。

火星探査車「キュリオシティ」(右)が撮影したセルフィー(2021年3月30日公開)。中央奥に見える露頭が「モン・メルクー」(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)

火星探査車「キュリオシティ」(右)が撮影したセルフィー(2021年3月30日公開)。中央奥に見える露頭が「モン・メルクー」(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS)

今回のセルフィーは、キュリオシティのロボットアームに取り付けられている火星拡大鏡撮像装置「MAHLI(Mars Hand Lens Imager)」を使って3月26日に撮影された60枚の画像と、マスト(“顔”と表現される部分)に搭載されている「Mastcam」を使って3月16日に撮影された11枚の画像を組み合わせて作成されています。

マストをカメラに向けたおなじみの姿を見せるキュリオシティの奥には、研究者から「モン・メルクー(Mont Mercou)」と呼ばれている高さ約6mの露頭が写っています。この名前は、フランス南東部に位置するノントロン村の近郊に実在する山の名前に由来しています。

JPLによると、軌道上からの観測により、火星のこの地域にはフランスのノントロンで発見された粘土鉱物の一種「ノントロナイト(ノントロン石)」が存在することが判明しているといいます。そのため、ノントロン村に関連したモン・メルクーというニックネームが露頭に名付けられたというわけです。なお、キュリオシティがモン・メルクーの近くで採取したサンプルは、ミッションにおける30番目のサンプルになったということです。

関連:キュリオシティが新しいセルフィーを公開、撮影時のアームを写した映像付き

 

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS
Source: NASA/JPL
文/松村武宏

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